■佐々木恭子アナ加入も……「『サン!シャイン』は危機」の背景

 佐々木アナが『サン!シャイン』に加入した9月29日、MCの谷原章介(53)は「今日から新しい仲間、新キャスターに佐々木恭子さんです」と紹介し、「一番この番組に欠けていたものがやっと加わりました」と笑顔で迎えた。

 そんななか、広告代理店関係者はこう言う。

「佐々木アナは7月10日付の人事で『編成総局編成局アナウンス室部長』から『コーポレート本部アナウンス局次長』に昇進。管理職ではありますが、『サン!シャイン』での活躍ぶりを見るとあらためて“プレイヤーだな”ということを感じさせてくれます。

 安定感抜群の佐々木アナが加入して『サン!シャイン』もいよいよこれから勢いに乗っていこう、という体制になりましたが……実は番組の先行きはそう長くはないのではないか、ともささやかれているんです。

 というのも、“中居氏・フジテレビ問題”を経てスポンサーが徐々に戻りつつあることもあり、フジテレビは来年の春に“超”がつくほどの大改編を予定していると言われていますからね」

“中居氏・フジテレビ問題”で多くのスポンサーが撤退。5月16日、フジ・メディア・ホールディングスが発表したフジテレビの25年3月期決算の純損益は328億円の赤字となった。

 しかし、6月25日の株主総会を経てサントリーホールディングス、大和ハウス工業、ロッテ、明治安田生命保険などの大手企業がCMを出稿再開。第一生命保険も出稿を決定し、9月24日には日本生命も近くCMを再開すると報じられた。

「徐々にスポンサーが戻りつつありますが、この10月の秋改編前にはどうなるのか全く見えていなかったんです。そのため、今秋の改編では新番組の予算も立てられず、視聴率は不調でも既存の番組を続けるしかなかった、というのがリアルなところのようです。それだけ未曾有の事態に直面していたということですね。

 それがスポンサーが戻りつつあり、今後の予算なども見えてきた。加えて当然、視聴率も取っていかないと――となり、来年の春に大改編が行なわれることになるようです。

 ただ、スポンサーが戻ってきているといっても100%元通りというわけにはいかないでしょうし、以前以上に増えるわけはありません。フジテレビに限らず、テレビ離れ、テレビ不況も深刻ですからね。特に一度スポンサーが離れてしまったフジテレビは今後、これまでの4分の3や3分の2ほどの予算で番組を作る必要があると言われていますね」(前同)

 制作費の面で今まで通りの番組作りができなくなったフジテレビでは、ドラマ・バラエティ・情報番組と全部門で低予算の番組作りをしていくことになるようだ。

「『サン!シャイン』も例に漏れず、ですね。同番組の具体的な“問題”は、谷原さんのギャラだと言われています。番組の大幅制作費減を余儀なくされるフジテレビでは、タレントに帯番組のMCをお願いすること自体が限界にきているとも指摘されているんです。

 今年4月、『めざまし8』から『サン!シャイン』にリニューアルしましたが、この時点で谷原さんのギャラは減っているはずです。放送時間も短くなりましたしね。それでも、タレントに帯番組のMCを依頼した場合、1回のギャラは数十万円。年間だと少なくとも5000万円から1億円はかかってくるでしょう。今まではそれでもやっていけましたが、今後のフジテレビは、そこも削っていきたいというのが本音だと言われていますね。

 帯番組は放送回数が多いので、どうしてもギャラのボリュームが大きくなる。それで、谷原さんを起用し続けるのは難しいのではないか、と言われているといいます。そうした事情があり、4月にスタートしたばかりの『サン!シャイン』ですが、果たして来春の改編を越えられるか……と関係者の間ではささやかれているといいますね」(同)

 一連の“中居氏・フジテレビ問題”の“被害者”とも言われ、同情の声も多く寄せられていた佐々木アナ。9月29日にはようやく『サン!シャイン』で表舞台にカムバックできたものの、来年春以降は再び見られなくなってしまう可能性もあるようだ。