大人気グループ・Snow Manは、デビュー年である2020年9月から現在まで、老舗洋菓子メーカーの不二家洋菓子店のブランドキャラクターを務めていることで知られる。
彼らのCM効果は抜群。10月1日には、特典としてSnow Manメンバー9人を、同社のマスコットキャラクター・ペコちゃんに寄せて描いたイラストが描かれているオリジナルクリスマスプレートが付いてくるコラボケーキ『Smile Switchクリスマス』の店頭予約が、《予想を大きく上回るご予約をいただいた》という理由から、わずか6日で予約終了してしまうなど、その人気は圧倒的だ。
予約が間に合わなかったファンも多そうだが――広告代理店関係者は言う。
「今回を最後に、不二家とSnow ManとのCMなどの契約は終了になると聞こえてきています。デビュー時から関係が深く、ファンにとってはSnow Manを象徴する企業の1つでもあるだけに、残念な話だと思われますが……」
不二家は、Snow Manがデビューした2020年1月から始まったラジオ番組『不二家presents Snow Manの素のまんま』(文化放送)の冠スポンサー。同年9月からSnow Manを自社のブランドキャラクターに起用し、現在まで多くのキャンペーンが展開されてきた。
Snow Manの起用によって、不二家は主に若い女性層の顧客を獲得。2021年には不二家単体での黒字化に成功した。その後も業績は好調で、今年7月29日発表の25年12月期第2四半期(1~6月)決算では、売上高が前年同期比6.6%増の566億8600万円、営業利益は同10.5%増の12億200万円と、増収増益を記録している。
「不二家は、Snow Manのファンからとても親しまれている企業。特に、Snow Manも所属していた旧ジャニーズ事務所所属タレントがCM“降板ドミノ”に見舞われた際の対応によって、多くのSnow Manファンを喜ばせましたよね」(前同)
“降板ドミノ”とは、2023年9月、旧ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題を事務所が認めた際の各企業の対応のこと。タレントに罪はないとはいえ、ジャニー氏の酷い行ないは多くの企業にとって看過できないものだったことから、当時Snow Manほか多くの同社タレントのCM起用を終了する会社が相次いだ。
しかし、不二家は当時《今後の契約更新については、事務所の動向を注視し、しかるべき対応を検討してまいります》としつつも、Snow Manの広告契約、番組のスポンサー契約を止めることはなく、取引の継続を発表。
その後、ジャニーズ事務所は消滅し、所属タレントのマネジメントが24年4月から現在のSTARTO ENTERTAINMENTへと移行したことで、各企業は取引を再開。Snow Manと不二家の関係も変わることはなかった。
「2023年はSnow Manや関係各所にとって大変な1年間だったでしょうが、不二家ではSnow Manとコラボしたクリスマスケーキが予約開始から2週間で完売する、という明るいニュースもありました。これは、騒動後もSnow Manの起用を続けてくれた不二家に向けて、ファンがそれまで以上に“売上に貢献して恩返ししたい”という空気になっていたことも影響したと見られています」(同)