■旧ジャニーズ問題とK-POP人気の陰り――2つの追い風
嵐が松本が出演した『花より男子』がきっかけで売れたように、M!LKも佐野が俳優として人気が先行。その流れでグループ全体が徐々に注目されるようになった感じもある。
特に転機と言われているのが、佐野がSnow Man・目黒蓮(28)主演の『トリリオンゲーム』(TBS系/23年7月期)で、目黒演じる主人公の相棒を務めたこと。目黒と佐野がプライベートでも仲が良い親友なのも注目され、Snow Manファンにも好かれている。さらに“彼は俳優だけではなくてダンス&ボーカルグループの一員なんだ”と、グループ全体が興味を持たれたところはありそうだ。
「『トリリオンゲーム』で佐野さんの知名度が上がった23年には、旧ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題が露呈して、同年10月には事務所が消滅する、という大きな出来事がありましたよね。これも結果的に、M!LKの人気上昇に影響したという指摘もありますね」(芸能プロ関係者)
旧ジャニーズ事務所が消滅したため、テレビ局やレコード会社の“忖度”も消滅。かつては旧ジャニーズの競合グループが事実上の出演NG状態だった『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)が良い例だが、JO1やBE:FIRSTなど、旧ジャニーズ以外のダンス&ボーカルユニットが活躍できる場が増え、この流れにM!LKも乗ることができたと言えそうだ。
また『紅白』を巡っても、加害問題の影響で23年の『紅白』に旧ジャニーズグループは出場せず。24年4月からタレントのマネジメントが新会社STARTO ENTERTAIMENTに移行したが、24年末の『紅白』にも旧ジャニーズタレントが出場することはなかった。
今年は風向きが変わりつつあるようで、10月20日には3年ぶりにSTARTO社のアーティストが出場する方向でNHKが調整を進めていると複数のスポーツ紙が一斉に報じている。
「嵐の出演説も浮上している今年の『紅白』ですが、もう1つ大きな動きとして、“韓国枠”が例年よりも減るのでは、と見る向きもありますね」(前同)
昨年の『紅白』では、紅組にTWICE(5回目)、LE SSERAFIM(3回目)、ILLIT(初出場)、白組にTOMORROW×TOGERTHER(初出場)の計4組のK-POPグループが出演していたが――、
「今年に入ってから、ドームレベルでチケットが完売するような人気グループが複数出演するイベントでも空席が目立つなど、日本国内でのK-POP人気に陰りが出ている感じなんです。理由は短期間にあまりにも多くのグループが増えたこと、彼らが来日しすぎて希少性が薄れてしまったことなどが言われていますが、これにより、『紅白』の制作陣も、K-POPグループを積極的に選出しようという空気感ではないといいます。そのため、STARTO社のグループや、まさしくM!LKのように若い視聴者層にリーチできるグループに出場して欲しい思いが強いと。
そうした背景があり、M!LKの今年の『紅白』出場が有力視されているということですよね。そして、『紅白』に出られたらやはりその影響力は絶大。5人の知名度と人気はさらに高まるでしょうね」(同)
メンバーの塩崎は9月28日配信の『めざましmedia』でのインタビューで、
《僕はM!LKで『紅白歌合戦』(NHK)に出たいです。やっぱりアーティストとしては、一度は夢見る舞台です》
と、コメントしていた。
旧ジャニーズの騒動と、K-POP人気の陰り。2つの追い風も指摘されているM!LKだが、10周年を『紅白』で締めくくることはできるのだろうか――。
