■「ギターをきっかけに仲良くなった」――情報の出し方が秀逸

 一般的にタレントの事務所サイドが交際報道にコメントする際、「プライベートは本人にお任せしております」といったフレーズで、関係を完全否定せずにお茶を濁すことも多いが、

「今回の場合、特にNiziU側が、熱愛関係は否定しつつも“最近ギターをきっかけに仲良くなった”と、仲良くなったきっかりまで具体的に説明しているのが上手いですね。ニナさんがギターに熱心というのはファンの間でも周知の事実ですから、事務所の回答に信ぴょう性を与えているところがあります。

 若井さんサイドも、イメージダウンが避けられない二股疑惑は、『NEWSポストセブン』へのコメントでしっかり否定している。両方ともバランスが取れているコメントだと思います」(前出の三杉氏、以下同)

 ニナは以前からコンサートでギターの弾き語りを披露しており、実力も確か。プロ意識が高い真面目な性格とも言われているため、

《若井さんはミセスのギター担当、そしてミセスとNiziUは対バンや楽曲提供等交流が多かったし一番身近な若井さんにギターを教わっていたんだと思う》
《ニナちゃんは若井さんと本当にギターを一緒に弾いていただけなんだろうな、としか想像できない笑》

 と、事務所からの回答に納得する声は多い。

「また、あまりにもひどいデタラメが書かれたりしたら、本人が激怒してSNSで直接否定することもあるでしょうが、今回の場合は事務所が対応しているところも、炎上のリスクを考えると、しっかりしていると感じます。

 SixTONESジェシーさん(29)が、綾瀬はるかさん(40)との交際を報じられた際、STARTO社ではなく、自分の個人事務所から回答したことで、ファンが荒れたこともありましたからね。男らしさを評価する声もありましたが、やはりタレント本人がコメントを出すのは難しいところがあるんです」

 ジェシーは昨年7月24日、綾瀬との熱愛を報じた『NEWSポストセブン』に《プライベートはお任せください! 仲良くさせていただいております。ズドン》と回答。“ズドン”はジェシーのお気に入りのフレーズのため、彼なりのユーモアだったのだろうが、“社会人としてどうなんだ”と批判する声もあった。

 また、三杉氏は「昔と比べて“関係性”の表現が変わっている気がする」とも指摘する。

「昔は“仲良くさせていただいている友人”という表現が用いられることが多かったですよね。意地悪な見方をすれば、交際を認めてないし否定もしていないので、“その時点では本当に友人だったけど~”という言い訳も成立する言い回しです。

 ですが、最近だと“友人”ではなく、今回のように“先輩と後輩”というワードを使うようになっている気がします。言い訳が成立する文脈であることは、変わりないですが」

 たとえば、23年12月の『NEWSポストセブン』に俳優の有村架純(32)とKing&Prince高橋海人(26)の熱愛が報じられた際には、高橋の事務所が「ドラマで共演をして以来、仲よくさせていただいている先輩だと聞いております」と回答。有村の事務所も「ドラマの共演以来、仲よくさせていただいていると聞いております」と回答していた。

「男女関係ははっきり言えないことも多いでしょう。その意味でも、今回のミセスとNiziUの両事務所サイドが、熱愛関係は否定しつつも仲が良いことは認めた回答は、表現としては良い塩梅だったと思います」

 事務所の初期対応は、やはり非常に重要なようだ。

三杉武(みすぎ・たけし) 芸能評論家
早稲田大学を卒業後、スポーツ紙の記者を経てフリーに転身。豊富な人脈をいかし、芸能評論家として活動している。多くのニュースメディアで芸能を中心にしたニュース解説を行ない、また「AKB48選抜総選挙」では“論客”とて約7年間にわたり総選挙を解説してきた。