■民放主要キー局最下位『ぽかぽか』にも迫られる視聴率に……
『ヒルナンデス!』にたびたび終了説が出る要因のひとつに視聴率問題がある。12月3日の同番組の世帯視聴率は3.8%(すべてビデオリサーチ調べ、関東地区)、個人視聴率は2.0%だった。一方で同時間帯の『大下容子ワイド!スクランブル』(テレビ朝日系)は世帯5.6%、個人2.9%。『ひるおび』(TBS系)は世帯4.5%、個人2.4%。
「日によっては『ひるおび』に勝つこともありますが、『ワイド!スクランブル』には完敗しています。加えて、同日、民放主要キー局最下位の『ぽかぽか』(フジテレビ系)が世帯2.5%、個人1.3%ですからね。『ヒルナンデス!』は『ぽかぽか』に迫られてきている感じもあるんです。
もともと『ヒルナンデス!』は、コア層(テレビ各局が重視する13~49歳の若年層)狙いの番組でしたが、最近の主婦層は忙しい朝の時間帯からひと段落する昼には、Netflix、PrimeVideo、YouTubeなどの配信コンテンツを視聴するようになったと言われています。自分の時間を、テレビではなくて好きなコンテンツを見て過ごしたいということですよね。
結果、コア視聴率(13~49歳の個人視聴率)も取れなくなってきて、それで上の世代もターゲットに入れたことでさらにコア層の視聴率も失う――という状況になっているといいます」(前出の制作会社関係者)
10月27日の『ヒルナンデス!』は東京・池袋の東武百貨店の大北海道展特集、11月7日は奥多摩エリア特集で東京・青梅の老舗ホテルを紹介を放送していた。
「もちろん、若い層にも刺さるように作っているでしょうが、上の世代も意識した内容が増えつつあるといいます。しかし、それにより、コア層の支持が失われつつあると……。“迷走”という声も上がっているといいますが、14年も続く長寿番組ですから“マンネリ化”も指摘されていますね。やはり番組にも寿命があって、一部を除いてずっと続く番組はないですからね……」(前同)
かつては、若々しくて元気いっぱいの内容でフジテレビの伝説の番組『笑っていいとも!』(14年3月終了)を終了に追い込んだとも言われた『ヒルナンデス!』だが――“危機説”を一蹴するV字回復を見せてくれるだろうか。