12月17日放送のバラエティ番組『奇跡体験!アンビリバボー』(フジテレビ系)では「負け続けたのに愛された!ある馬の数奇な実話」と題し、通算成績0勝113敗の競走馬・ハルウララを特集。その際に流れたBGMに視聴者がザワついた。
番組では、勝つことがすべてとされる競馬界で通算成績0勝113敗。勝てなければ引退となるのが常識的な世界で、レースに出続け、まさかの一大ブームを巻き起こした馬・ハルウララをフィーチャー。
今から27年前、北海道の牧場主から引取り手が見つからない馬についての相談が高知競馬場の調教師・宗石大氏に舞い込む。それがハルウララで、馬を育てることに定評があった宗石氏に託された。しかし、デビュー戦の結果は最下位。そこから一度も勝てない日々が続いた。
当時は赤字続きで廃止の危機が迫っていた高知競馬。広報担当者は「なんとか高知競馬を救いたい」と連敗続きのハルウララを売り出す。全国のマスコミにハルウウラの資料を送ると毎日新聞が全国版で記事に。さらにその新聞記事が『とくダネ!』(フジテレビ系)で取り上げられたことをきっかけに、複数のメディアで報じられ、ハルウララの存在は日本中から注目される。
当時、ITバブル崩壊などの不況により殺伐とした時代。その真っ只中、負けても一生懸命、そして、ウララかに走り続けるハルウララの姿は「負け組の星」として社会現象となった。
番組の取材に、宗石氏は「一番になるのは一握りの人間ですから。一番になればみんなが褒め称えてくれるけれど、一番じゃなくってもいいじゃないですか、一生懸命やれば。一生懸命やった成果が2位でも3位でも、それで僕はいいという考え方ですから。やっぱり一生懸命やっている姿が僕は好きです」と語った。
「この前後にBGMとして楽曲『世界に一つだけの花』が流れたんです。たしかに、一番にならなくてもいい。2位でも3位でも、一生懸命やっている姿が~という言葉に『世界に一つだけの花』の歌詞はピッタリですからね。
ただ、番組で流れたのはSMAPが歌唱するバージョンではなく、作詞作曲を手掛けた槇原敬之さん(56)が歌唱するバージョンだったんです。これに違和感を抱いた視聴者も少なくなかったんです」(女性誌編集者)