史上最速となる14場所での大関昇進を決めた安青錦。青い目のサムライ力士は日本語も堪能だ。若手筆頭株として連日世間の注目を集める男が本サイトの取材に現在、ロシアからの侵攻で苦しむ祖国への思いを明かす。(取材・文・武田葉月)

――さまざまなインタビューを聞いて感じるんですが、大関は日本語が本当に上手ですよね? 日本語を早くマスターするコツを教えてください。

安青錦(以下・安):いやいや、まだ分からない言葉もいっぱいあるし、漢字を書くのも難しいですよ(笑)。

 2022年に来日して、相撲部の練習生として関西大学で練習しているとき、昼間は日本語学校に通っていました。 大相撲に入門してからは、最初は大部屋での生活ですから、部屋の力士と日本語で話しているうちに、自然に上達したと思います。

 あと、周りの会話を聞いていて分からない言葉は、恥ずかしがらないで、どんな意味かを聞く。それと、覚えた単語は一日に何度も使ってみるとか、ちょっとした工夫はしているかもしれないですね。

 

――なるほど。それにしても、大関の大活躍で、母国・ウクライナで「力士になりたい」という少年が増えたんじゃないでしょうか?

安:ウクライナは、もともと男女ともに相撲が盛んな国で、世界選手権の団体戦では、ほぼ入賞しているんです。

 自分も7歳から柔道のかたわら相撲を始めて、その後、レスリングもやりましたが、15歳のときに世界ジュニア相撲選手権(大阪開催)で3位になったんです。

「いつか力士になりたい」という気持ちは、その頃からあったんですが、大相撲の世界では、外国出身力士は、「1部屋1人」と枠が決まっています。

 だから、力士志望の外国人がいても、「順番待ち」のような感じなんです。そういう意味で、師匠が自分を選んでくれて感謝しています。