■『夫に間違いありません』はモヤモヤが売り

 ストーリー自体は「それほど」というレベルの出来で、聖子と一樹の唐突なラブシーンなど、初回から細部のアラが目立っていた。今回も、聖子の息子・栄大(山﨑真斗/14)をねたんで嫌がらせを続ける同級生に《嫌がらせしてる暇があったら勉強しなよ》という指摘が入るなど、視聴者からはさまざまなツッコミの声があがっている。

 ただ、それも制作側には想定内だったと思われる。一樹は言うまでもなく、聖子、一方的に聖子と距離を詰めてくる葛原紗春(桜井ユキ/38)、さらには、国会議員の九条ゆり(余貴美子/69)も週刊誌記者の天童弥生(宮沢氷魚/31)に至るまで、登場人物の誰にも共感できない設定。要するに、本作はダメな人たちが浅い考えで行動し、悲劇が悲劇を呼ぶ展開を楽しむドラマで、ツッコまれてなんぼなのだ。

 次回は、殺人犯になった一樹は、子どもたちのために罪を隠そうと聖子に懇願。聖子は、これまで以上に罪の意識に苛まれていくようだ。X上には、《モヤモヤするけどつい見てしまいます》という声もある。ツッコみながら、聖子たちが泥沼にハマっていく姿を楽しもう。(ドラマライター・ヤマカワ)

■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。