日本の自動車業界がもっとも華やかだった80~90年代。俺たちが “乗った・乗りたかった” あの一台をプレイバック!
エアロパーツを装着した外観と走る楽しさで軽スポーツの世界を築いた
■足まわりの設定を変更して走行性能もレベルアップ
1980年代に入ると、さまざまな車種がターボを装着してパワーアップを行った。特に積極的に採用したのが軽自動車だ。
1976年から1989年まで、軽自動車のエンジン排気量の上限は、今よりも110cc少ない550ccだった。動力性能が不足しており、排気量を増やさずに出力を向上できるターボは、メリットの多いメカニズムだった。
当時の軽自動車のターボで、特に注目された車種がダイハツミラターボTR-XXだ。1985年8月に2代目ミラが発売され、そこに用意されたミラターボTRをベースに、さらにチューニングを施したグレードがミラターボTR-XXだった。
最高出力が52馬力、最大トルクが7.1kg-mの性能は、ミラターボTRと共通だが、車高を15mm下げてサスペンションの設定も変更され、走行安定性を向上させた。
ボディにはエアロパーツが備わり、カッコ良さと運転する楽しさを高い水準で両立させていた。そのためにコンパクトカーからミラターボTR-XXに乗り替えるユーザーも多かった。
小型車から軽自動車への乗り替えは、今では当たり前だが、当時は珍しい買い方だった。
1985年当時の軽自動車は、ステアリング操作に対する車両の反応が曖昧だった。カーブを曲がる時には、ボディが不自然に傾いた。2代目ミラはこの欠点を改善しており、ターボTR-XXになると、ステアリングの操作感と走行安定性をさらに向上させていた。
2代目ミラは、1990年に販売を終えたから、最も新しい中古車でも生産されてから35年を経過する。従って流通台数は少ない。しかもファンがいるらしく、ミラターボTR-XXの価格は170〜200万円と高い。1985年の新車価格に比べると、3倍近い価格で売られている。