■『リブート』はズルい?
まとめると、「早瀬(鈴木)のほかにもリブートしている人物がいる」「一香(戸田)は夏美(山口)リブートの可能性がある」「10億円強奪犯は警察内部の人間の可能性も」「監察官・真北(伊藤英明/50)、若手刑事・足立(蒔田彩珠/23)、儀堂の妻・麻友(黒木メイサ/37)も怪しい」といったところ。この混乱の原因は、なによりリブートという設定によるものだ。
ドラマで「誰それが実はあの人だった」という展開はよくあるが、完全に他人に成りすませるというのは、ミステリーとしては反則スレスレの設定だ。別人の顔に変えられるリブートがあるせいで、可能性がどこまでも広がってしまうため、みんなが怪しく見えてしまう。考察が混乱するのもしょうがない。
考察を盛り上げるには、リブートはうまい設定だとは思う。しかし、この先が読めない展開を、本作はどこまで引っ張るつもりなのだろうか。あまりヤリすぎると、考察が堂々巡りになってしまい、焦れた視聴者が離れてしまう可能性もある。今のところ、鈴木の前代未聞の一人二役で盛り上がっているが、リブートの設定は諸刃の剣なのだ。
今回のラストで、早瀬と一香が儀堂の妻・麻友と鉢合わせしたため、次回は儀堂と麻友の関係が明らかになりそうだ。また、早瀬は儀堂のパソコンから、夏海殺害事件に隠されていた“ある真実”を発見するという。多くの考察にあるように、別にリブートしている人物はいるのか? 今後の展開に注目だ。(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。