■マトリが手掛けた過去最大の大麻取り締まり
マトリが手掛けた過去最大の大麻取り締まりとは――前出の全国紙社会部記者が説明する。
「ベトナムから東京港に到着した船の積み荷から、重さ1トン、末端価格52億円相当の乾燥大麻が見つかった件です。24年に全国で押収された大麻は452キロ。25年6月にマトリが東京港の海上輸送用コンテナから発見されたのはその倍以上で、記録が残る1951年以降では過去最大の量です」
この一件まで、国内へは繰り返し大量の大麻が持ち込まれていたとされる。国内の大麻事情に詳しい関係者が明かす。
「海外産の大麻は“インポート”と呼ばれ、品質も良く愛好家の間では人気だと聞きます。25年はマトリによる押収が行なわれる6月頃までは、“国内市場”に出回る大麻の量も多かったそうです。実際にその影響からか国内での大麻の販売価格も値下がっていたそうです」(前同)
しかし、過去最大の摘発が行なわれたことで状況は一変したという。
「供給が減り価格は急騰。現在、市場に出回る“インポート”は少なくなったそうです。愛好家の中には血眼で大麻を探し求めている人もいるといいます」(同)
取り締まりを行なう当局も捜査に力を入れる。捜査関係者の1人が話す。
「市場から大麻が消えると、ブツを扱える売人も限られてくる。そうなると当然、購入経路も圧倒的に限定される。捜査側もこれを機会に、大麻利用者を一網打尽で挙げたいのです」
一般社会から芸能界まで広く蔓延しているとも言われる大麻は、SNS上では“草”や“ブロッコリー”といった隠語で表現され、手軽に売買されているという。そのため一般人や未成年でも手を出しやすく、しばしば高校生や大学生が大麻を所持していたというニュースが世間を驚かせるという。
「1月28日には沖縄県警が、男子高校生(18)を乾燥大麻などを所持していた疑いで逮捕したことを発表したばかり。県警の話では、25年に県内で薬物事案で摘発された10代の人数は過去5年で最多の65人にものぼったとのこと。さらにこのうち8割以上となる54人が大麻所持や使用での摘発でした。薬物のなかでも、大麻の取引のしやすさを象徴している数字と言えると思います」(前出の全国紙社会部記者)
使用が合法化されている国も少なくないことから、大麻は他の薬物に比べて利用者も罪悪感を抱きにくいという。当局による執念の捜査の影響は、芸能界に限らず様々なところへと波及していきそうだ。