■一香・戸田恵梨香は最大のキーマン?

 だんだんに全体像は見えてきた。今回で明らかになったのは「10億円は夏海(山口)と儀堂(鈴木)と海江田(酒向芳/67)が奪った」「真北(伊藤)は妻のひき逃げ事故で出世が望めない」「夏海の母親は高校のときに事故で亡くなっている」「合六(北村有起哉/51)が訪れた衆議院議員は真北弥一」「冬橋(永瀬)のNPO設立に夏海が協力した」こと。「儀堂は生きている」と「儀堂が夏海を殺した」もあるが、こちらはミスリードの可能性がある。

 といっても、まだまだわからないことだらけで、考察は混乱気味。こちらをまとめると「本物の儀堂は早瀬にリブートしている」「麻友は鍵を握っていそうだけど、なんだか怪しい」「冬橋は夏海とつながっていた(姉弟説も?)」「本当の黒幕は真北の父、真北弥一」「夏海の母親を轢き殺したのは真北妻?」「一香は夏海のリブート」といったところか。

 一香(戸田)の妹・綾香(与田祐希/25)の登場でブレたこともあったが、やはり「一香は夏海(山口)のリブート」は根強い。夏海は一香に成りすまし、夫・早瀬(松山)とともに儀堂への復讐と組織の壊滅を企んでいる、というのは確かにわかりやすいストーリーで、ドラマ的にもキレイにまとまる。しかし、そんな単純な話で終わるとは思えない。

 まだ第3話で物語の序盤であるし、なにしろ『マイファミリー』(TBS系)や『全領域異常解決室』(フジテレビ系)など、予測不能な展開と衝撃のどんでん返しで知られる、黒岩勉氏の脚本なのだ。第3話でも一香の儀堂(松山→鈴木)への反応を、いかにも夏海だと匂わせていたのはどうもわかりやすい描写で、ミスリードなのではないだろうか。

 今回、衆議院議員・真北弥一、監察官・正親(伊藤)親子という、政治家と警察権力の存在が匂わされた。一香の最終ターゲットはそこで、そのために早瀬を利用しているのではないだろうか。怪しい動きを見せた麻友も話題になったが、やはり、最大のキーマンは一香だろう。次回、さらなる100億円盗難事件が勃発する。今後の展開に注目したい。(ドラマライター・ヤマカワ)

■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。