日本の自動車業界がもっとも華やかだった80~90年代。俺たちが “乗った・乗りたかった” あの一台をプレイバック!
好景気に乗って走りの技術が急速に進歩する時代に生まれた斬新なミッドシップスポーツ
■前後輪の荷重バランスが優れ峠道で機敏な走りを満喫
1980年代には、ツインカムエンジンやターボなど、走りの技術が急速に進歩した。駆動方式も、後輪駆動から車内を広く確保できる前輪駆動、さらに4輪駆動へ発展していく。
この過程で1984年に登場したスポーツカーがトヨタMR2だ。MR2はミッドシップ・ランナバウト・2シーターの略称で、エンジンをシートの後部、つまりボディの中央に搭載して後輪を駆動する2人乗りのスポーツカーだった。
重量物のエンジンを中央に搭載するため、前後輪の荷重バランスが優れている。前輪に45%、後輪に55%の荷重が加わっていた。後輪が若干重いため、駆動力の伝達効率は良好だ。しかも重量物がボディの中央に位置するため、車両の挙動が機敏になる。
全長は3925mm、全幅も1665mmとコンパクトで、車両重量も950kg前後だから今の軽自動車と同等に軽い。峠道の走りは軽快で楽しかった。
発売時点で搭載したエンジンは、直列4気筒1.5Lのシングルカムと1.6Lのツインカムだ。後者は最高出力が130馬力で、吹き上がりも機敏だから、ミッドシップスポーツカーに最適なエンジンだった。
ライトやワイパーのスイッチは、メーターパネルの両側に装着される。ステアリングホイールを上下に調節するチルト機能も備わる。
エンジンをボディの後部に搭載するから、前側は低く抑えられて鋭角的だ。全高も1250mm
と低いが、今のスポーツカーと違って視界は良い。
シートはバケット風の形状で、ドライバーをしっかりと支える。着座位置やヘッドレストの上下調節機能が採用され、最適な運転姿勢を得られる。
初代MR2の販売期間は、1984年から1989年だから、終了して37年を経過する。中古車の流通台数は少ないが、日本のミッドシップスポーツカーは車種が限られるために希少性も高い。中古車価格は250〜400万円と高めだ。