■家族のためにクズッキー・安田顕は消される?
これまでも匂わされてきた、紗春の希美への虐待だが、クリスマスの夜の荒れた葛原家の部屋も、応援するバスケットチームが負けると1日地獄なのも、「誰のせいで」という描写を避けているので、紗春の夫である可能性はかなり高い。これまで紗春の夫殺害の動機があいまいだったが、DV夫であれば筋が通る。
一方、一樹(安田)は気持ちいいぐらいのクズで、今回も、《一樹が家まで来ちゃうとかほんとクズはどうしようもないな。亜季ちゃんは幽霊だと思ったみたいだけど栄大は気付いたかな》《ズッキーが遠くに行かず近場をウロウロしてたのは家族が恋しいというより結局保険金欲しさのためだったのか》などと、多くの非難の声が。
今回の内容では、一樹を排除するフラグを立てまくっていた。それはたぶん、全視聴者が望んでいることで、聖子(松下)と紗春(桜井)が協力し、子どもたちのために一樹を消すラストとなる可能性は高い。かなりトンデモなドラマに見える本作だが、「家族のために」というキーワードは貫かれているうえ、腐った幹が一樹をイメージさせるオリーブの鉢を落とすシーンが、象徴的に繰り返されたりと、わかりやすいエンタメに徹している。そうなると、視聴者の納得できるラストを用意しているのではないだろうか。
そうであれば、事件の全貌を知る天童(宮沢)がどう動くか気になる。今回、天童がやたらにまっとうになっていて、子どもの虐待について憤っていた。子どもたちのためにという正義があれば、聖子の遺体誤認による保険金受け取り問題、そして、キャバクラ嬢殺人事件のスクープ記事を封印しても不思議ではない。
次回の予告動画で、一樹は「俺と縁を切りたいなら、保険金5000万、全部渡してからだ」と聖子に電話で告げ、クズっぷりをさらに増していた。一樹はどうなるのか、天童はどう動くのか。最終章に入った物語が、どんなラストに向かっていくのか注目だ。(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。