■イケメン多数も渋滞しないわけ

 物語の序盤は、3人のまーくん候補のキャラや未来(志田)の崖っぷち感を描いたりと、事情説明に時間がかかっていたが、すべての要素が出揃い、急速に盛り上がってきた。今期ドラマのほとんどが、TVerのお気に入り登録数の伸びが凪状態になっている中、本作が終盤に入っても伸ばしているのは異例と言えるが、それも納得の内容だ。

 本作は、颯太(天野)の父親となる“まーくん探し”の恋愛要素と、SF要素の颯太がミライへ戻る“タイムリープ”を軸にして描かれているが、前者に「将生(塩野)、雄太(小瀧)、真(兵頭)」、後者に「圭(萩原)」と、別のキャラに担当させて被らないため、ストーリーがごちゃつくことなく見られる。

 また、なかなか見当がつかず、視聴者の興味を引き続けてている“まーくん探し”も、塩野瑛久、小瀧望、兵頭功海とイケメンを3人揃えて渋滞しそうなものだが、不器用な元彼、優しい幼なじみ、一途な年下と、キャラをわかりやすく分けたうえ、それぞれの立ち位置をうまく演じているので、とてもわかりやすい。これも本作の強みだ。

 そしてなにより、子役の天野優がうまい。X上では、《今週も号泣…優くんの演技がすごすぎて。まー君はもういいから、颯太君帰らないで》《颯太の「ママに会いたい」で大泣き》《もう、まーくんなんてどうでもよくて、未来と颯太がミライで会えるとしても、過去で離れ離れになるのが辛くて…》などと、もはや全母親が号泣状態だ。

 終盤になって、急に魅力が輝き始めた本作。次回の時間軸はクリスマスだが、今回のラストでスマートウォッチが作動して、ミライの未来から、颯太を2036年に返す日が「1月9日」と告げられたので、未来と颯太の親子愛はますます切ないものになるだろう。配信の数字の伸びはまだ続きそうだ。(ドラマライター・ヤマカワ)

■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。