日本の自動車業界がもっとも華やかだった80~90年代。俺たちが “乗った・乗りたかったあの一台をプレイバック!

カリフォルニアでデザインされた都会的なボディと上質な内装で人気は急上昇!

■外観の存在感は強いが意外にコンパクトで運転しやすい

 日本車が大量に販売される北米では、第二次世界大戦後からワゴンの人気が高かったが、1970年代の後半以降はSUVが注目され始めた。

 そこで三菱が1982年に初代パジェロを発売すると、日本と海外の両市場で人気を高めた。日産は従来からのパトロール(サファリ)に加えて、ピックアップトラックのシャシーを使ったテラノも設定している。初代テラノは1986年に発売され、デザインは北米のNDIが担当して都会的に仕上げた。

 ボディは意外に小さく、全長は4365mmで全幅は1690mmだ。今のSUVに当てはめると、全長はコンパクトSUVのヴェゼルと同等で、全幅はテラノが100mm狭い。

 発売時点のグレード構成は、4ナンバー車のバンが2種類で、5ナンバー車のワゴンは1種類だった。当時のSUVは貨客兼用車とされ、バンが基本だったからだ。

 発売時点のエンジンは、直列4気筒2.7Lディーゼルのみで、トランスミッションも5速MTだ。1か月の販売目標は500台に留まった。ところがその後に人気を高め、1987年にはV型6気筒3Lガソリンエンジンも加えた。今のSUV人気に通じる礎を築いた。

インパネ
当時の日産車に多い水平基調のデザイン

 インパネは当時の日産車に多い水平基調のデザインだ。売れ筋グレードは、インパネの最上部に傾斜計や高度計を装着していた。

シート
当時のSUVでは最も低く乗降性が優れていた

 路面から着座位置までの高さは730mmで、当時のSUVでは最も低く乗降性が優れていた。ファブリックのシート生地も上質だった。

エンジン
エンジン

 2.7Lディーゼルは最高出力が85馬力、最大トルクは18kg-mだったが、1987年に追加されたV型6気筒3Lガソリンは155馬力・25.3kg-mに向上。

テラノのサイド~リア
テラノ

 当時のSUVは、ステアリング操作に対する反応が鈍く乗り心地も粗かった。しかしテラノは柔軟で運転感覚もセダンに近かった。

 初代テラノは1995年に国内販売を終了した。既に30年以上が経過するから中古車の流通台数は少ない。特に発売当初の3ドアはわずかで大半が1989年以降の5ドアだ。価格は130〜270万円だが、パーツの供給体制に注意したい。