魂の伝道師、ラモス瑠偉のコラム。

 日本サッカーの進化を示した試合が、昨年10月14日にありました。親善試合・ブラジル代表戦(味の素スタジアム)です。

 かつて、サッカー強豪国が日本を“格下”として見ていたような時期もありました。しかし、最近ではそのような国々も日本を認め、実際に対戦する際には、多くの場合において警戒しているように感じられます。このような時代の到来を私は待ち続けていたため、日本の力を改めて世界に見せることができたこの勝利に喜びを感じました。

 試合は、前半で2点を追う展開となりましたが、私は勝利を信じていました。そのため、ハーフタイムにスタジアム内で会った関係者に、「このままでは終わらないぞ!」と、強く言葉にしました。リードはされましたが、“前半のまま行けば勝てる。最低でも引き分けだろう”という、確信めいたものがあったためです。

 そして、試合結果はその通りになりました。後半7分の南野拓実選手の得点を皮切りに、同17分に中村敬斗選手が同点ゴールを、同26分に上田綺世選手が逆転弾を決めてくれました。最高の90分でしたし、勝ち越した瞬間には、立ち上がって拍手して喜びました。

 この試合で、ブラジルは日本の選手をあまり研究してない印象を受けました。日本戦の4日前に、同じアジアの韓国代表と対戦して5-0で完勝。その結果と手応えから、日本に対する警戒も薄れたのではないでしょうか。