■志田未来だからこその求心力
本作には原作があるので、探せばすぐネタバレするのだが、ここまで多くの考察の声があるのは、それだけ視聴者が未来(志田)と颯太(天野)に感情移入しているということ。確かにカップルの唐突な登場はちょっと不自然だし、考察のとおり、颯太は養子ということなのだろう。
また、その考察を見る限り、颯太の出自に複数の説があるものの、どれも未来と颯太を「どうしても再会させたい」という気持ち、キャラ愛に満ちあふれている。子どもを産んだことのない未来の母性を爆発させた、子役・天野優の見事な“5歳児演技”を見せられたら、颯太に感情移入してしまうのも当然だが、志田未来の存在も大きいだろう。
序盤、人生崖っぷちでもがく演技や、颯太と母子の絆を深めていく過程は、並の俳優では難しかっただろう。当初は、サブキャラを演じることが多い志田が、TBSの人気枠・火曜ドラマの主役ということが不思議に思えたが、終わってみれば納得しかない。火曜ドラマとあって最終回は悲劇に終わることはなく、全視聴者が涙する感動のラストになりそうだ。
演技力、存在感ともに、志田でなければ、ここまでの反響はなかったはずで、今期イチのベストキャステイングといえる。春ドラマ『エラー』(テレビ朝日系/日曜よる10時15分~)でも、畑芽育(23)とともにダブル主演するが、今度はどんな演技を見せてくれるのか、『未来のムスコ』の最終回とともに、楽しみだ。(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。