日本の自動車業界がもっとも華やかだった80~90年代。俺たちが “乗った・乗りたかった” あの一台をプレイバック!
バブル景気が生み出した車両価格が800万円に達するスーパースポーツカーの代表
■オールアルミボディで味わう峠道の軽快な運転感覚
初代NSXは、好景気が最高潮に達した1990年にスーパースポーツカーとして発売された。5速MT仕様の価格は800万円に達する。最も注目された特徴は鋭角的な外観だ。
エンジンをシートの後部、つまりボディの中央に搭載するミッドシップ方式の2人乗りだから、全高は1170mmに収まりボンネットも低くデザインされた。全長も4430mmと短く抑えられ、広いウインドーによって視界も優れているため、スーパースポーツカーでありながら街中でも運転しやすい。
初代NSXが発売時に搭載したエンジンは、V型6気筒3Lの自然吸気だ。5速MT仕様は、最高出力が280馬力(7300回転)、最大トルクは30kg-m(5400回転)を発生させた。ターボなどの過給器を装着しないため、動力性能の数値はさほど高くないが、高回転域の吹き上がりは抜群だ。
エンジンを回す楽しさを満喫できた。ボディはオールアルミ製だから、車両重量も1350kg(5速MT)と軽い。重いエンジンを車体の中央に搭載するため、前後輪の重量配分も42%対58%とバランスが良く、峠道からサーキットまで軽快に運転できた。
インパネはドライバーを囲むようにデザインされ、車両との一体感を得やすい。ステアリングホイールにはエアバッグを内蔵していた。
ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2530mmと短く、今のN-BOXとほぼ同じだ。ステアリング操作に対して、進行方向を機敏に変えた。
シートはホールド性の優れたモノフォルムバケット形状で、アルミのフレームを採用するなど軽量化も行った。しかも各部の調節は電動だ。
全幅は1810mmだから1990年当時はワイドだったが、全長は4430mmと短い。全高も1170mmと低くコンパクトなサイズも魅力だった。
初代NSXが発売された時の価格は、5速MTが800万円で4速ATは860万円だった(栃木価格)。1992年に発売されたタイプRでも970万7000円(東京価格)。それが今の中古車価格は1200〜6000万円に達する。希少性が高いこともあり、投機の対象のようになっている。