■裏切りが“偽装”か……脚本家・黒岩勉氏が語っていた『リブート』の最重要テーマ

 メタ的な考察になってしまうが、どんでん返しとして“正親(伊藤)が実は裏切り者だった”をやるなら、最終回のほうが盛り上がるという見方もある。

 そして何より、『リブート』は『全領域異常解決室』(フジテレビ系/2024年10月期)など大どんでん返しを得意とする脚本家・黒岩勉氏(52)が、構想に3年をかけた超力作。このまま、正親が“ただの裏切り者”で終わるとは思えない。

 また、以前から警察内にいた“合六のスパイ”は、第9話終了段階では正親ということになったが、スパイ関連では未回収の伏線もある。

 早瀬(鈴木)は9話で冬橋(永瀬)に捕まる前、若手女性刑事・足立翼(蒔田彩珠/23)に儀堂(鈴木)のロッカーが映る防犯カメラを調べるように依頼した。早瀬は過去の映像を調べれば、儀堂(本物)を陥れるために、彼に不利な証拠が入ったノートパソコンを仕込んだ人物が映っているはずだと伝えたが、この結果はまだ判明していない。

 警察内のスパイ――真北正親以外で視聴者から疑われているのは、儀堂の上司・三上章大(池田鉄洋/55)、部下の寺本恵土(中川大輔/28)の2人。ベテランで悪役を演じることも多い池田を疑う視聴者もいるが、実は寺本にも怪しい描写が多い。第1話で“夏海(※実際には一香)の白骨死体”の照合書類を持ってきたのも、第3話で儀堂が紛失した“ロッカーの鍵”を「総務から届いてました」と渡したのも寺本。

《寺本言われてみれば確かに違和感がある……》
《なんとなーく三上さんか寺本どっちか繋がってる気がするんだけどこのまま内通者真北さんで終わるか…?》
《ロッカーの鍵も持ってきたし、DNA鑑定も持ってきたのは寺本で、開いたのが三上係長だったね》

 といった、2人を疑う声は多い。

 そんな最終回考察が沸騰している『リブート』だが、脚本家・黒岩氏は3月18日配信の『WEBテレビジョン』のインタビューで、ドラマに込められた最重要テーマは「究極の夫婦愛」であり、《それぞれが家族のために信念を持って戦っている人たちの物語》だと明かしている。確かに同作には早瀬夫婦だけでなく、様々な形の夫婦が登場してきた。本物の儀堂は妻・麻友(黒木メイサ/37)を案じながら亡くなったし、合六でさえ家では“優しいパパ”をやっている。

 そして、それは真北正親も同じではないだろうか。早瀬夫婦は第9話で真北の家を訪れたが、正親は妻・葉月が“自らのひき逃げ事故のせいで夫の出世の道が途絶えた”と考えていること、だからこそ「妻の笑顔を取り戻すためにも、私は出世しなければならない」と語っていた。

 だが、自らの過失で夫の出世の道を閉ざした妻が、夫が悪事に加担して出世街道に返り咲いたとして、笑顔になるとは到底思えない。むしろより悲しむだろう。それだけに、

《リブートは夫婦愛の物語だと言ってるし、真北監察官の「妻の笑顔を取り戻したい」を信じたいな。それは兄の威光で返り咲くことではなく、正義を執行することで叶えられるものだと。取引現場には警察が駆けつけるはず》
《もしかして、警察組織の合六の犬とみせかけてからの、やっぱり「妻の笑顔」のために正義の人になるのか?》
《真北の妻は轢き逃げの罪を誰かの代わりに被ったと思われる。その復讐のために合六側に潜入捜査なう。と、予想》
《そもそも真北の妻、夫が警察にいるのにひき逃げするか?って。もしかしたら義姉の身代わりになってるとか?》

 といった、正親はやはり“正義”だが、妻のために合六側を装うなど危ない橋を渡っているのでは、と考察する声が多く寄せられている。

 正親の“真相”が大きなポイントとなりそうな『リブート』最終回。彼は本当に裏切り者なのか。それとも、裏切りが“偽装”なのか――。27日の最終回が待ち遠しい視聴者は多いだろう。

特撮・ドラマ・映画ライター・トシ
幼少期に『仮面ライダーアギト』を観て複雑なシナリオに「何かとんでもないモノがスタートした!」と衝撃を受け、平成ライダー、そして現在放送中の令和ライダーを筆頭に、特撮作品を愛するように。
特撮出身の俳優を追う過程で一般ドラマや映画の世界にも興味を抱くようになり、旬なドラマ・映画は欠かさずチェック。エキストラとして作品に参加し、阿部サダヲ藤原竜也など一流の俳優陣の生の芝居に衝撃を受けることもしばしば。TBS『日曜劇場』は見逃さない。