■過去には「全く才能がない」と自嘲したこともあったが……

 有働は『時すでにおスシ!?』の第1話で、みなと(永作)を「鮨アカデミー」に誘うまでの流れ、スナックで本題に入る前にカラオケで『おさかな天国』を歌おうとして止められて「サビまで歌わせてよぉ」とボヤく場面など、ベテラン俳優の永作と並んでも違和感のない安定した芝居を披露。前述の転倒する場面や入院後に電話する場面は画面に共演者がいない“一人芝居”だったが、そういった場面でも非常に自然な演技を見せた。

 あっけらかんとしてサバサバしてるお調子者――親友キャラの王道とも言える泉美のキャラクターは、有働にとってハマリ役のようだ。有働の演技には、

《有働由美子出てるんだけどめちゃくちゃ演技上手くないか…?びっくりした》
《番組MC司会業とかよりも断然、演技適性のほうが高そうな有働さん何…》
《あ。有働さん演技うまくない???こりゃ引っ張りだこなんじゃ??》

 といった、絶賛する声が多く寄せられている。

 そんな有働は過去に映画『記憶にございません!』(2019年)でニュースキャスターを演じたことはあるが、俳優として本格的な芝居をするのは今回が初めて。2024年には『みずほフィナンシャルグループ』のCMにインタビュアー役で“人生初CM出演”を果たしたが、関連イベントに登壇した際には前述の『記憶にございません!』に触れて、「以降、何のお話(オファー)もないので。そっち方面には全く才能がないということなんだと思うので、(CMの演技は)自然体でいかせていただこうと思います」とコメントしたこともあった。

 しかし、今回のドラマ『時すでにおスシ!?』の編成プロデュースを担当する松本友香氏は、有働がバラエティ番組で酒を飲みながらトークをする姿を見て、50代の女性あるあるを出せると感じ、キャスティングしたとのこと。オファーを受けて有働は《永作博美さんの親友役は一生回ってこないチャンスだと思い、『恥をかいても何を言われてもいい!』と勇気を出して飛び込みました》とコメントしている。

 有働を巡っては、MCを務めていた音楽番組『with MUSIC』(日本テレビ系/24年3月30日~26年3月14日)が終了するという出来事もあったが、俳優という意外な適性もあったようだ。ドラマファンから絶賛の声が寄せられているだけに、今後は、俳優として活躍する機会も増えるかもしれない。

特撮・ドラマ・映画ライター・トシ
幼少期に『仮面ライダーアギト』を観て複雑なシナリオに「何かとんでもないモノがスタートした!」と衝撃を受け、平成ライダー、そして現在放送中の令和ライダーを筆頭に、特撮作品を愛するように。
特撮出身の俳優を追う過程で一般ドラマや映画の世界にも興味を抱くようになり、旬なドラマ・映画は欠かさずチェック。エキストラとして作品に参加し、阿部サダヲ藤原竜也など一流の俳優陣の生の芝居に衝撃を受けることもしばしば。TBS系火曜ドラマはお気に入りのドラマ枠の1つ。