道路法改正により、4月1日より自転車運転に「青切符(交通反則通告制度)」が導入され、違反の一部に反則金が科されるようになったのは、ご存じの人も多いだろう。

 そこで本サイトでは、改正された道交法に触れることなく、安心・安全に運転するためのグッズを、主に100均ショップで揃えてみた。

 まずは、ハンドル部分に取り付け可能な「ダイソー 自転車スマホホルダー」(税込価格330円=以下同)だ。

「ながらスマホ」は、悪質極まりないとして、即、青切符を切られて反則金1万2000円が科される交通違反。事故や事故寸前の事態になると、刑事罰の対象として、赤切符が切られることも。

 片手にスマホを持ったまま地図を確認するような行為はNGだが、スマホをハンドルにしっかり固定すれば、違反のリスクを下げることができる。

 ただし、NPO法人「自転車活用推進研究会」理事を務める、自転車ツーキニストの疋田智氏は、こう言い添える。

「2秒以上スマホを見続けるのは違反になります。車のカーナビと違って画面も小さく、スマホを見続けるのは危険です。マップは音声で確認するか、止まって確認するほうがいいでしょう」(疋田氏=以下同)

 自転車事故を防ぐには視野の確保が欠かせない。特に雨の日は、ただでさえ視界が悪い。傘差し運転は、5000円の反則金が科されるが、

「大阪では、『さすべえ』と呼ばれる傘ホルダーが流行しています。これは傘を差して自転車のハンドルに固定する装置で、装着自体は違反ではありません」

 ただし、落とし穴があるという。

「傘の直径が60センチを超えると、車体の扱いが変わります。通常ママチャリなどは“普通自転車”扱いですが、幅が60センチを超えると、“ただの軽車両”に変わります。普通自転車なら、歩道通行が可能なケースもありますが、軽車両は歩道通行ができません」

 傘ホルダーを着けた自転車は、車道通行がマストなのだ。視界の悪い雨の日に車道を走るのは、とても危険。そこで、分離式レインジャケットと分離式レインズボン(ともに330円=ダイソー)が活躍する。

「雨の日は横風が強いことが多く、傘は危険です。レインジャケットとレインパンツの着用をお勧めします」

昔ながらの「雨ガッパ」は頼りになる!(撮影・編集部)

 また、自転車は基本的に車道通行となっているが、自転車通行帯に違法駐車されている車を避けるため、進路変更を余儀なくされることが多々ある。後ろから車が来ていないか、おっかなびっくり走っている向きも多そうだが、その問題を解決するグッズがあった。

「バックミラーです。ハンドルの右側に付けることで、後ろから何が来るかが分かり、恐怖感が大幅に軽減されます」

 自転車用のバックミラーは、オートバイでも使用できそうな大型のものから、ハンドルの先につける小さなものまでさまざまだが、ネットでは1000円前後で手に入る。後ろから来る車を確認すれば、無理な進路変更や不用意な飛び出しを防ぐことができるので、購入しても損はないだろう。

事故のリスクを格段に下げるバックミラー(ダイソー/660円)(写真はダイソー公式オンラインショップより)

 このように、反則金地獄が待っているように見える改正道交法だが、疋田氏はこう解説する。

「違反が見つかったとしても、青切符がすぐに切られるわけではありません。警察の指示に素直に従えば基本は指導・警告で終わります。また、これまで自転車には、刑事罰の赤切符しかありませんでした。例えば、傘差し運転は懲役3月以下、または5万円以下の罰金でしたが、青切符導入後は、反則金は5000円です。今回の制度改正は、むしろペナルティが軽くなったという側面があるのです」

 青切符を避けるのは、反則金を防ぐためだけではない。自分自身と周囲の安全を守って、安全運転を心がけたい。なお、今回は主にダイソーで買い揃えたが、他の100円ショップでも同様のグッズは手に入るはず。

 正しく乗って、快適な自転車ライフを!

疋田智(ひきた・さとし)
1966年生まれ。東京大学工学系大学院(都市工学)修了、博士(Ph.D.環境情報学)。学習院大学、東京都市大学、東京サイクルデザイン専門学校等非常勤講師。毎日12kmの通勤に自転車を使う「自転車ツーキニスト」として、環境、健康に良く、経済的な自転車を社会に真に活かす施策を論じる。NPO法人自転車活用推進研究会理事。著書に『ものぐさ自転車の悦楽』(マガジンハウス)、『自転車の安全鉄則』(朝日新聞出版)など多数。