魂の伝道師、ラモス瑠偉のコラム。
2026年北中米W杯での大躍進が期待される森保ジャパンですが、その強みは「選手層の厚さ」と言われます。
特に複数ポジションをこなせる選手が多いのも特筆すべき点でしょう。3月のイングランド戦で南野拓実、久保建英両選手がケガで離脱する中、迫力ある攻撃を見せられたのも、三笘薫、伊東純也両選手を筆頭に「ユーティリティプレーヤー」が数多くいたことが大きかったと思います。
自分が日本代表で戦っていた1990年代前半は、1人が複数ポジションをこなすという意識がまだ薄かったように感じます。
私自身は当時、トップ下がメインでしたけど、92年の広島アジアカップ決勝・サウジアラビア戦やアメリカW杯アジア最終予選・韓国戦ではボランチでプレー。中盤で複数のタスクを担うことがありましたが、そういう選手は稀有な存在だったと思います。
けれども、今の選手たちを見ると、鎌田大地選手のようにシャドウもトップ下もボランチも高いレベルでこなせる人材が何人もいます。昨年10月のブラジル戦、今回のイングランド戦もそうでしたが、「中盤の底からゲームを作る」という重要な役割を、彼は見事に遂行していました。
独特なボールタッチとリズム、完成を含めて、若い頃の自分に少し重なるようにも見えました。そこは本当に嬉しく感じましたし、「すごくいい選手だな」と感慨深くなりました。