■同枠では男性が年下の“15歳差恋愛”を描いたドラマが大ヒットした前例がある
“20歳差の恋”というのは攻めた題材にも思えるが――フジテレビ系木曜劇場では、すでに『ラストシンデレラ』(2013年4月期)という成功例もある。篠原涼子(52)演じる39歳の女性と2020年に亡くなられた三浦春馬さん演じる24歳の男性――15歳差の男女の胸キュン恋愛を描いた作品だ。
同作は初回から第7話まで1度も数字を落とさずに右肩上がりの数字を記録したが、これは視聴率がデータ化された1989年以降、民放の連続ドラマでは史上初の出来事だった。最終的には平均視聴率は15.2%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)、最高視聴率17.8%(最終回)を叩き出した、大ヒットドラマである。
また、現在のフジテレビは特にF2層(35歳~49歳の女性)の視聴者を狙ったドラマ作りをしているとも聞こえてくるが、それで言えば、今回主演を務める寺西は大人気グループ・timeleszのメンバーであるだけでなく、物腰が柔らかく、大人びた雰囲気が持ち味。ダブル主演で49歳役を演じる内田と合わせて、視聴層に合っていると言える。
『ラストノート』を担当する三竿玲子プロデューサーは《不倫などの恋愛ドラマが当たり前になった今だからこそ、あえてまっすぐな恋愛を描きたい》とコメント。あらすじでも《どんなに過酷な現実に阻まれても、大人ぶることをやめた大人たちは、どうしても惹かれ合っていく》と紹介されている。寺西演じる樋口澄晴が”まっすぐに恋愛”をする姿、それに内田演じる一瀬葵が惹かれていく流れに、多くの女性視聴者がキュンキュンすることになるのかもしれない。
そんなドラマで共演する2人はお互いを《すごくナチュラルに、飾らないでいてくださるので、素直に表現ができます》(内田)、《初めは緊張していましたが、内田さんが飾らないでいてくださるおかげで、僕も飾らないでいようと思えた》(寺西)とリスペクトしあっているようだ。
そして、寺西の“恋愛観”が今回の内田が演じる役とシンクロしそうなところもあるため、それも芝居に生きてくるのでは、という期待もある。
寺西の恋愛観を巡っては、2025年4月発売のファッション誌『CLASSY.』(光文社)で、寺西は好きな女性の服装を聞かれて《メンズライクな服を着ているとオシャレだなと思います》と回答。さらに視野が広くて気遣いができる人に惹かれること、結婚するなら《精神年齢は比較的高い方が僕は惹かれるんだろうなって思います》とコメントしていたのだ。今回のビジュアルで内田演じる主人公・葵が来ていた服はメンズライクな感じだったし、葵は“人生の酸いも甘いも経験してきた”女性。精神年齢も高いのではないだろうか。
近年のフジテレビ系木曜劇場は数字がなかなか振るわないが、『silent』(22年10月期)や『波うららかに、めおと日和』(25年7月期)のようなホームランが出る枠でもある。内田と寺西による『ラストノート』には大いに期待ができそうだが――。
特撮・ドラマ・映画ライター・トシ
幼少期に『仮面ライダーアギト』を観て複雑なシナリオに「何かとんでもないモノがスタートした!」と衝撃を受け、平成ライダー、そして現在放送中の令和ライダーを筆頭に、特撮作品を愛するように。
特撮出身の俳優を追う過程で一般ドラマや映画の世界にも興味を抱くようになり、旬なドラマ・映画は欠かさずチェック。エキストラとして作品に参加し、阿部サダヲや藤原竜也など一流の俳優陣の生の芝居に衝撃を受けることもしばしば。 STARTO社タレントたちを俳優として応援している。