■「気づいてもらえなくて嬉しいです」本人も手ごたえ

 大きな反響は本人の耳にも届いているようで、今回のインスタグラムでは《気づいてもらえなくて嬉しいです》とも綴っている。福士は爽やかな好青年役のイメージが強いが、今回の映画で俳優として新境地を開拓したとも言えそうだ。

 そんな福士には“悩み”もあったようだ。福士はNHK連続テレビ小説あまちゃん』(2013年前期)で演じた“種市先輩”がきっかけで大ブレイク。20代前半の時点で多くの作品に引っ張りだことなったが、やがて人気に実力が伴わない状況に本人も悩むように。23年6月の『東洋経済オンライン』では、《お芝居に対する自分自身の現実の姿と、周囲からの評価のギャップがすごく大きくて》と、当時の心境を振り返っている。

 しかし、今回の映画もそうだが、近年の福士は、自身で感じていた壁を乗り越えて進化し続けている模様だ。海外進出にも力を入れていて、スペイン制作の海外ドラマ『THE HEAD』シーズン2(2022年)、Netflix配信の韓国ドラマ『この恋、通訳できますか?』(1月16日配信)、今秋公開予定の台湾映画『花臉猫:修羅道』――すでに3作の海外作品に出演している。台湾映画『花臉猫』は主演作である。

 また、福士は以前から英語が堪能なことで知られるが、なるべく現地の言葉でコミュニケションを取りたいという思いが強いようで、韓国語も前述の『恋の通訳できますか?』がきっかけで覚え始めたことを明かしている。まだ完全にはマスターできていないそうだが、今回の『TOKYO BURST』では共演者のオム・ギジュン(50)に《もう途中から通訳さんが近くにいなくても大丈夫になりました》(5月26日配信『anan web』)と称賛されている。

 福士は主演連続ドラマ『東京P.D. 警視庁広報2係』(フジテレビ系/1月期)でロシア語が堪能な俳優・太田莉菜(38)と共演した際に、彼女からロシア語を教えてもらったことを同ドラマの制作会見で話している。英語、韓国語、ロシア語――これからもワールドワイドに活躍する俳優として、進化し続けていくのだろう。

特撮・ドラマ・映画ライター・トシ
幼少期に『仮面ライダーアギト』を観て複雑なシナリオに「何かとんでもないモノがスタートした!」と衝撃を受け、平成ライダー、そして現在放送中の令和ライダーを筆頭に、特撮作品を愛するように。
特撮出身の俳優を追う過程で一般ドラマや映画の世界にも興味を抱くようになり、旬なドラマ・映画は欠かさずチェック。エキストラとして作品に参加し、阿部サダヲ藤原竜也など一流の俳優陣の生の芝居に衝撃を受けることもしばしば。 STARTO社タレントたちを俳優として応援している。