《本件は、当社サービスをご利用中のお客様が事故に遭われたものです》

 6月9日、電動キックボードシェアリングサービスを展開する株式会社Luupが、公式サイトに掲載した「お知らせ」の文言である。

「お知らせ」は、《6月2日に東京都北区で発生した、自動車と特定小型原動機付自転車の事故について本日報道がございました》という書き出しから始まっている。「報道」の詳細は明記されていないが、この日は『乗りものニュース』が、6月2日、東京・北区の交差点で、『特定小型原付』の利用者が死亡する事故が発生したことを伝えていた。

「同サイトの取材によれば、29歳の会社員が運転する軽貨物車と62歳のアルバイトをする人物が乗る特定小型原付が衝突。もともと同方向へ走行していたところ、交差点を右折しようとした軽貨物車とそのまま直進しようとした特定小型原付がぶつかったようです。約1時間後、特定小型原付の運転者は亡くなったとのこと。警視庁は原因を捜査中だとして、特定小型原付の詳細については伏せていると報じられました」(スポーツ紙記者=以下同)

 2023年7月に道路交通法改正が施行、それにより「LUUP」などの電動キックボードは新設された「特定小型原動機付自転車(特定小型原付)」という区分に属し、運転免許不要で乗ることができるようになった。ただし実際に走るのは車道であることから、法改正当初から不安視する声は根強い。

 そうした声を裏付けるかのように、警察庁が発表している「特定小型原動機付自転車関連事故の発生状況」によれば、法改正後1年目と2年目を比較すると、特定小型原動機付自転車関連の事故件数は219件から367件と148件も増加。死者数は1年目0名だったが、2年目は2名となっている。

 都内の公道における死亡事故は今回の件で初だという。Xでは、《チャリよりタチが悪い》《今まで死亡事故出なかったのが不思議なくらい》という声のほか、亡くなったのが62歳の人物だったというニュースに、

《特定小型原付きに乗ってる60代の存在は怖すぎるだろ》
《62歳が運転するLUUP!!》
《62歳……普通に転んでも骨折しそうなのによくLUUP乗ろうと思ったな…》

 と、「LUUP」の利用者層が広がっていることに驚く声も多いが──。前出のスポーツ紙記者は、最近の利用者層の拡大を指摘する。

「シェアリングサービスとして、『LUUP』は乗るところから支払いまでアプリで行なうため、当初は若者向けの印象が強かったものですが、今は主婦や会社員など、40代、50代以上の利用者も増加傾向にある。60代の方でも、スマホを持っていて、操作さえ覚えてしまえば免許不要で簡単に利用できます」

 事故から1週間が経過し、報道でもいっさい「LUUP」という名称は出されていなかったのに、なぜLuup社は自ら名乗り出る形で「お知らせ」を発表したのか。