早い・安い・うまいの3拍子で、働く男たちの腹を満たす牛丼チェーン。ついつい毎日、通ってしまうという向きも多いはずだ。

 だが、各チェーンには、牛丼に負けず劣らずの隠れた人気メニューが多数ある。

 今回は、『吉野家』『松屋』『すき家』の3大チェーンから、味も栄養も満点の「牛丼じゃないほう」の裏メニューを実食調査した。

 まずは『吉野家』。牛丼と並ぶ人気を誇る「豚丼」(465円・税込み・以下同・価格は編集部調べ)は、2004年に初登場。

「当時、米国産牛肉の調達が困難となり、その代替として誕生したメニューでした。しかし、その味が好評となり、販売休止期間を経て、21年にレギュラーメニューへと返り咲きました」(業界紙記者)

 元祖・B級グルメライターの田沢竜次氏は、この豚丼が、「牛丼チェーンの歴史を変えた」と評する。

「それまで豚丼といえば、北海道・帯広名物のような炭火焼きが主流でしたが、吉野家は、まさかのすき焼き風。発売当初は、とても驚きましたね。今や、すっかり定番の味となり、まさに歴史に残るメニューの一つだと思います」

 現在は、『チーズ豚丼』(627円)や『キムチ豚丼』(627円)などバリエーションも豊富だ。

 また、近年の「から揚げブーム」を背景に主力商品へと成長したのが、から揚げ丼シリーズ。中でも、管理栄養士の望月理恵子氏が推すのは、『にんにくマシマシから揚げ超特盛丼』(1161円)。

「鶏肉は抗疲労成分のイミダゾールジペプチドを含んでいて、夏バテ予防や夏風邪予防にうってつけ。

 また、ニンニクのアリシンには血行促進作用があり、下半身のスタミナ維持に有効です。食べれば梅雨バテ解消、間違いなし」(前同)

 この特盛丼には『鬼おろしポン酢』(162円)を追加してもいいだろう。「大根おろしが消化吸収を助け、胃腸の調子を整える」(前同)からだ。

 さらに、この夏に見逃せないのがサイドメニューの『冷汁』(250円)。

「すりゴマと魚粉が利いたスープが、ひんやりと冷たい状態で提供され、一口、飲んだときの清涼感は格別。

 冷や汁は宮崎県の郷土料理でご飯にぶっかけて食べますが、ほっけ定食のお供に注文し、ほぐした身を加えれば、本場の味により近づきます」(前出の田沢氏)

 ぜひ、お試しあれ。

【松屋編】松屋の真骨頂は「牛丼よりもむしろ洋食メニューにある」と断言するB級グルメライターの田沢竜次氏がオススメする意外なメニューや、管理栄養士がこの夏に食べて欲しいという“精のつくメニュー”なども紹介する。《【松屋編】はこちらから》

田沢竜次(たざわ・りゅうじ)
元祖B級グルメライターとして活躍。映画評、書評、60~70年代B級カルチャーなどにも精通する。著書に『B級グルメ大当りガイド』『ニッポン映画戦後50年』など。

望月 理恵子(もちづき・りえこ)
健康検定協会理事長、管理栄養士、山野美容芸術短期大学講師、小田原短期大学講師、服部栄養専門学校特別講師、小田原銀座クリニック栄養顧問、日本臨床栄養協会評議員、サプリメント・ビタミンアドバイザーなど、栄養・美容学の分野で活躍。多くの方が健康情報を学ぶための健康検定協会を主宰するとともに、テレビ・雑誌などで根拠ある栄養学を提供・監修をしている。『栄養学の◯と×』、『やせる時間に食べてみた!』など著書も多数。