■ラウール『愛の、がっこう。』より壁は高い?
同枠では25年10月期『愛の、がっこう。』で、寺西同様に抜擢のキャスティングだった、SnowMan・ラウール(23)が高評価を受けた。このときは主演の木村文乃(38)がうまくラウールをリードし、ドラマ中盤以降はすごい勢いで演技が上達していった。本作でも、ベテランの内田がうまく寺西をリードし、その能力を引き出せるかが鍵になるだろう。
どちらも年の差恋愛が描かれるが、『愛の、がっこう。』は主人公の愛美(木村)が過去の恋愛で大きな過ちを起こしていたり、父親がモラハラ気味。さらにカヲル(ラウール)が学習障害を抱えていることや、母親が毒親であることなど社会問題も含め、いろいろな障害が2人の前に立ちはだかり、盛り上がりを後押ししていた。
一方の『ラストノート』は、主人公の葵(内田)は結婚や離婚、仕事での挫折を味わっていて、澄晴(寺西)との20歳近い年の差や、さまざまな人間関係など、乗り越えられない壁に何度も襲われるが、『愛の、がっこう。』に比べるとストレートな恋愛ドラマのようだ。波風が弱いぶん、寺西に繊細な表現が求められ、よりハードルが高くなるだろう。
スタッフは、脚本が『夫よ、死んでくれないか』(テレビ東京系)の的場友見氏。演出が『ミステリと言う勿れ』(フジテレビ系)の相沢秀幸氏と『義母と娘のブルース』(TBS系)の中前勇児氏。さらに『昼顔』、『あなたがしてくれなくても』(ともにフジテレビ系)の三竿玲子プロデューサーと、盤石の布陣といっていい。今作の成功は、まさに寺西次第というところだが、ラウールに続けるか?
(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。