■あえての平成ノリな令和版『GTO』

 学園ドラマとして、少しはアップデートした内容になるかと思えば、コンプラの問題などの扱いは表面的で、最終的なオチは気持ちで生徒にぶつかるという変わらずの内容。令和になっても『GTO』らしいといえば『GTO』らしい内容で、称賛の声は、平成初期に楽しんでいた、ほぼオールドファンだと思われる。

 一方で、《GTOは反町隆史が若い全盛期の頃に平成初期に存在していた血の気が盛んなインテリヤンキーの生徒相手に体当たりの指導をやってたってのが良かったんだよな。令和の今じゃマジで無理がある》《28年ぶりの連ドラの難しさを感じる。悪い意味で平成ドラマすぎて鼻白んだ》などと、不満の声も多い。

 カメラワークも、カット割りが大胆な令和ドラマと違って、単調でベタなカットが多く、おそらくあえて古めの雰囲気にしたと思われる。今期は考察系や暗い内容のドラマが多いため、ベタでわかりやすい『GTO』は癒しになるだろう。

 ただ、難解さや重さに疲れたドラマ好きと、平成初期からの『GTO』ファンだけでは、数字は伸びない。配信サービス・TVerのお気に入り登録数は95.6万(7月30日午後3時現在)と、今のところは上位にいるが、早くも伸び悩みを見せている。現在の数字が限界というところだろう。

 生徒役は、今回のメインだった稲垣来泉のような朝ドラ経験者もいるが、知名度が低い若手俳優が多い。X上で、《セリフが棒読み》などの批判があるように未熟な印象はあるが、若いだけに、ここから急成長を見せるかもしれない。ドラマファンとしてはそちらに期待したい。

(ドラマライター・ヤマカワ)

■ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。