■咲子・蒼井優が抱える秘密とは?
第3金曜日のコインランドリーと事故の日の回想シーンで、あすざの他者との距離感がバグった人物像が明らかになった。そのためX上では、《失踪癖って初めて聞いた。充が少し気の毒に思える。あずささんはちょっと変わってる感じがするし長野へ行く充に勝手に着いてきたのが悪いと思うな》などと、充について好意的に語る声が増えた。
メイン4人の人物像がだんだん見えてきた回だった。重要なヒントになっているのが、それぞれの親との関係だ。充(松山)は親が無関心、あずさ(夏帆)は施設育ち、樹生(中島)はノンデリとそれぞれ問題あり。ただ、咲子(蒼井)は母親が過干渉なのがわかっているぐらいで、まだはっきりしていない。次回の咲子の失踪をきっかけに、いろいろ描かれるのだろう。
次回予告で、ちょい役と思われていた咲子の上司・千鶴(臼田あさ美/41)が、“喫茶店に招かれた4名の容疑者”の一人として出ていることも気になる。咲子の身近な人物なだけに、秘密を描くキーマンになるのかも。また、今のところ樹生はまともな人そうに描かれているが、こちらも秘密がありそうで、目が離せない。
本作は、ふだんはお互いを尊重するため「見ないように」「言わないように」している、感情の境界線を問い続けてきた。そして、4人それぞれの内面を描くことで、視聴者自身の境界線を問うことで終わるのだろう。ある意味で見る者に苦痛を強いる、ホラーよりも怖いドラマと言える。
それでもハマってしまったら、もう目をそむけることはできない。残りはおそらく3話。どんな結末を迎えるのか注目だ。考察を深めたいのなら、配信サービス・TVerが独占配信している、直人が働く喫茶店「ひこうき」を舞台にし、本編と同じく生方美久氏が脚本を手掛ける3本のサイドストーリーも見ることをオススメしたい。
(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。