■永山瑛太が光る「癖のある結婚生活」
さらには、妻への対応も自己中っぷりを発揮していた。
「日常のシーンでも、奈緒さん演じる妻のみちがオムライスを作るシーンが。ここでみちは、自分には失敗して少し焦げた方を食べて、夫の陽一には綺麗にできた方を差し出す愛情を見せていましたが、陽一は“崩れてても胃に入れば同じ”と無神経な一言を放つ。
また、一緒にご飯を食べようと夫の帰りを待っていたのにも関わらず、準備しているみちを待たずに食べ出し早食い。そして最後に少しだけごはんを残して、一切後片付けをする素振りも自分の食器を流しに持っていくこともない…見ていて虚しくなるようなシーンでした。」(前同)
この放送を見た視聴者からは
《このシーンは本当に切なくなりました 気持ちが相手に伝わらないのは心が悲しくなりますね》
《見なきゃいいのに見ちゃって傷をえぐるんだよなぁ》
《一緒に食べたくて慌ててスープよそう嫁焦げたオムライスも食ったら一緒て、無神経の権化wイライラ詰まったこのシーン…瑛太の色気あり腹立つ男うまいなー最後メットから覗く、いつもと違う心境を滲ませた眼差し!演技力良き》
《オムライスのシーン、私かと思った笑 見てて胸がギューっとなった。みちの夫と楽しい食事の時間を過ごしたいって気持ちが踏み躙られてるところわかり過ぎてこわい》
《夫に大事にされてる自信はあるのに2年間レスのわたし。瑛太の「俺の好きなミチを思い浮かべると、そこに裸のミチはいない」「結婚は地獄だと誰かが言ってた。でも、俺はミチと過ごす時間が好きだ」で、号泣》
《このドラマ夫が観ている私は観てないどういう思いで観てんだろうかもちろんレスです》
と、全国の妻たちから怒りの混じった共感の声が寄せられていた。
しかし、そこまで共感するのは永山の演技力のお陰だという。
「元々、永山さんは演技派俳優として、数々の作品に引っ張りだこの日本を代表する人気俳優。
そんな永山さんのこれまでの作品の特徴として、今回のようなクズ夫役や癖のある夫婦を演じることが多いんです。
たとえば、2021年に放送された北川景子さん(36)主演ドラマ『リコカツ』(TBS系)では、交際0日婚を果たしたが性格の不一致で新婚早々に離婚を決意する夫婦役を演じていました。ここで永山さんは、真面目すぎる自衛隊員という癖の強い夫役を好演し、『あなして』とは違う無神経な夫役を演じていました」(前同)
また、数々の賞を総ナメにした“傑作離婚ドラマ”でも癖のある夫婦を演じていた。
「今からちょうど10年前の2013年に放送された、永山さん主演の『最高の離婚』(フジテレビ系)でも、離婚危機にある30代夫婦を尾野真千子(41)と演じ、大きな話題となりました。
この作品で永山さんは理屈っぽくて無神経な、面倒臭い夫役を好演。夫婦のリアルなやり取りを切り取ったドラマだっただけに、その圧巻のストーリーだけでなく、永山さんの自然な演技も評価を得て、その年の第50回ギャラクシー賞などのドラマ賞を総ナメにしました。
そういった“無意識に人をイラつかせる夫役”を演じたら右に出る者はいない永山さんだからこそ、今回の『あなして』の陽一役もなぜか説得力があり、支持されている理由の1つだと思いますね」(前同)
永山の自然すぎるイラつき夫役に、今後も大きな注目が集まるーー。