■「X」が「おしまい」になってきたワケ 橋本環奈も恐怖、永野はX投稿を停止
お笑いコンビ・ラランドのサーヤ(30)は、2025年4月30日放送のテレビ東京系『あちこちオードリー』で、「Xはおしまい。誰がどう見てもおしまいです」と発言。「Xの民度が地獄」だと指摘し、有名人の発言に対して批判的な投稿をするユーザーに対しては「芸能人にちょっと突っかかるだけの文句たれるアカウントやってるのは、おしまいなんだよ」と辛辣な意見を浴びせた。
今年4月26日には、俳優の橋本環奈(27)が《SNS難しい。笑 と思ってドラマの告知とか以外、全然載せなくなってるなぁー、、記事になったり色々言われるの怖いし》《でもずーっとスマホでXとかインスタ見てる》とXに投稿。SNSとの距離感に悩みつつも、常にチェックしている現状を告白している。
また、昨今はXでの個人的な更新を止める有名人も多い。2026年1月にはピン芸人の永野(52)がXの個人アカウントで発信をやめ、「永野スタッフアカウント」に切り替えた。ほかにも、EXIT・兼近大樹(35)、相席スタート・山添寛(41)などが、Xの個人アカウントを削除している。
炎上に巻き込まれるリスクがあるほか、厳しい批判に晒されればメンタルの負担になる可能性もある著名人のXだが、辞めずに更新を続けるメリットはあるのだろうか? ネットニュース編集者の中川淳一郎氏に見解を聞いた。まず、藤田はなぜ炎上騒動に巻き込まれたのか。
「藤田さんの今回の告白は、『私は被害者だ』という主張に繋がったという見られ方をしたわけですね。母として子を大切にしたいという思いは当たり前のものだという前提のうえで、どこか同情してもらいたいという“あざとさ”だと受け取ったユーザーたちが反発したのでしょう」(中川氏=以下同)
では、藤田やサーヤが指摘しているように、Xと“民度”や“治安”の悪さが言われるようになった理由は何か。
「治安が急激に悪くなったと感じるのは、やはりXとなり、収益が絡むようになってからですよね。元々芸能人や企業など、信頼性が担保された人たちに与えられてきた青バッジが、Xになってから月額課金さえすれば簡単に取得できるようになったうえ、インプレッション数に応じて儲けられる仕組みができた。
そうなると、芸能人が過去にテレビでしてきた言動の動画などを引っ張り出し、刺激的な言葉をつけて投稿するアカウントはますます頑張ります。Xは負の感情を呼ぶような投稿の方が拡散されるプラットフォームなので、特にネガティブなコメントは瞬時に増幅し、“治安が悪くなっている”側面はあるでしょう」
藤田や橋本はXの“厄介さ”を自覚しながらも、離れられないことを吐露していた。今、芸能人におけるX利用のメリットとは何か。
「出演情報など、公式情報を発信するツールとしてのメリットはもちろんあるでしょう。今はテレビや紙媒体だけで宣伝をしてもなかなか広まらない。宣伝のためにSNSはマストだと言われるなか、何百万人もフォロワーを抱えるような芸能人の情報拡散力は大きいと思います。
また、たとえばアイドルやモデルなど、憧れの人たちが身に着けているものが爆売れすることを考えると、そうした影響力を武器に、タイアップモデルとして企業やブランドにアピールができる。つまり、“情報発信力が高い=価値が高い”として、高く起用してもらえる。その他、自分の言葉で説明できることがメリットとなる場合もあるでしょう」
中川氏が解説するようなことがあってか、芸能人もXの使い方に関しては気を配っているようだ。芸能プロ関係者が明かす。
「最近は“裏アカ”というか、プライベート用のアカウントも別に持つ芸能人が増えましたね。個人的な情報収集はそちらでして、表のアカウントでは宣伝などの発信だけをするといった形です。以前、有名俳優が不適切な投稿に間違えて“いいね”を押してしまい、それが拡散されたこともあり、リスクも大きいですからね……」
炎上リスクと情報拡散力がセットとなっているX。その使い方は、芸能人たちを悩ませているようだ。
中川淳一郎
1973年東京都生まれ。ネットニュース編集者。博報堂で企業のPR業務に携わり、2001年に退社。雑誌のライター、「TVブロス」編集者などを経て、2020年からは佐賀県唐津市在住。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社)、『よくも言ってくれたよな』(新潮社)など。