日本の自動車業界がもっとも華やかだった80~90年代。俺たちが “乗った・乗りたかった” あの一台をプレイバック!
ホンダがミニバンを充実させる過程でS2000は運転の楽しいスポーツカーの魅力を伝え続けた
■直列4気筒2Lエンジンの最高回転数は9000回転に達した
ホンダS2000は「新世代のリアルオープンスポーツ」をコンセプトに開発され、1999年に発売された。ボディの基底部分に強固なハイXボーンフレームを配置してボディ剛性を高め、衝突安全性にも配慮した。エンジンを縦向きに搭載する後輪駆動の採用で、前後輪の重量配分も50:50と優れている。サスペンションは、前後にダブルウイッシュボーン式を配置する4輪独立懸架だ。スポーツカーの中でも、ステアリング操作に対する反応は特に機敏であった。
エンジンは直列4気筒VTECツインカムで、排気量は2Lだが、最高出力は250馬力(8300回転)、最大トルクは22.2kg-m(7500回転)に達した。最高回転数は9000回転と際立って高く、6速MTを駆使すると、抜群に伸びの良い加速を味わえた。ステアリング操作に対する車両の反応も前述の通り機敏だから、峠道の走りは抜群に楽しい。ちなみにホンダは、1994年にミニバンの初代オデッセイ、1996年には初代ステップワゴン、2001年には車内の広いコンパクトカーの初代フィットを発売して実用指向を強めた。その中でS2000は、ホンダのスポーティな走りを伝え続けた。
後輪駆動車とあって、6速MTのシフトレバーが収まるセンターコンソールの位置が高い。運転席に座ると、スポーツカーらしい囲まれ感がある。
メーターはデジタル表示だ。エンジン回転数は、左側から右側へ伸びる光の帯で表示する。速度は数字で示されて視認性も優れている。
シートはバケットタイプだ。サーキットで、高速でカーブを曲がったときでも、乗員の体をしっかりとホールドする。正確な操作が行える。
ソフトトップは電動開閉式で、スイッチ操作により約6秒で開閉できた。ヒーターも腰から下を暖めて、冬のドライブも快適だった。
S2000は1999年から2009年に生産された。販売終了から17年を経過するが、人気車とあって中古車市場では相応の台数が流通している。価格は高く、発売時点の新車価格は338万円(東京地区)だったが、今の中古車価格は400〜500万円が中心だ。