■典型的手口に「なぜ」の声も

 同動画のコメント欄には、

《顔出しも家も公開してるし次は訪問型の詐欺か強盗かもしれない。気をつけて》
《お金はまた貯まるから、大丈夫だよ お金より何より、良い奥さんとお子さんが一番の財産》
《コテコテの詐欺なのに引っかかってしまうなんてご主人の今後が心配です》
《なぜ相談しなかった?そこからが間違ってたね》
《今時、こんなのに引っ掛かるの?》

 など、同情や心配の声とともに、疑問を呈する意見も寄せられている。

「確かに、警察がLINEで捜査を進めたり、“捜査のために入金してください”と求めたりすることはないという注意喚起は繰り返されていますからね。その意味では、“なぜ途中で気づかなかったのか”と思う人がいるのも分かります。

 ただ、今回の動画を見ると、犯人側は最初から大金を要求したわけではありません。“あなたは共犯の疑いがある”“口座が凍結される”“財産を没収されるかもしれない”“家族にも会えなくなる”と不安を高めたうえで、警視庁、兵庫県警、検事を名乗る人物が次々に登場。LINEのビデオ通話まで使い、“第三者に連絡してはいけない”と周囲から切り離していったといいます。

 1つの銀行口座から送金後には“別の口座も”と要求し、さらに消費者金融2社で500万円、700万円の借り入れ審査まで受けるよう指示した。典型的な特殊詐欺の形ではあっても、警察・検事を次々に名乗り、周囲から切り離しながら段階的に金を要求する手口はかなり悪質ですね」(前出のワイドショー関係者)

 けんごは途中、家を出て車を駐車場に移して通話を続け、犯人側の指示に従って送金。妻にも相談できないまま“捜査”に付き合わされていたという。さらに犯人側からは、LINEで数日間にわたり連絡を続けるよう求められていたという。

 動画後半、けんごが娘のために貯めていた金だったと明かすと、隣にいたゆみたんも涙を流した。

 視聴者からも“なぜ引っかかったのか?”という疑問の声は寄せられているのだが、その“なぜ”を考えることこそが、同じ手口に遭わないためには重要なのかもしれない。警察や検事を名乗る人物から「第三者には連絡するな」と告げられた時点で、一度通話を切り、家族や本物の警察に確認する――。今回の被害は、その一手の重要性をあらためて突きつけている。