■華やかそうに見えて実は地味
一方、本筋の多良山家の問題は、父・良詫(堤)が寝込んだことをきっかけに大人しくなったと思いきや、やはり毒親っぷりは変わらず。娘・紀子(原)の気持ちも聞かず、一人で勝手に卒業動画を制作して彼女の心を傷つけるという、いろいろあったわりに、前2回の内容とあまり変化がない回だった。
配信者一家という設定は目新しいし、面白い。原菜乃華に岩瀬洋志、M!LK・塩﨑太智のキラキラぶりにも目を奪われるが、基本は父と子の関係の再生が軸に描かれるファミリードラマだ。随所に令和ならではの問題がフィーチャーされているが、地味な印象が否めない。
とはいえ、令和のヒューマンファミリードラマとしてリアルな親子愛を描く以上、最近のドラマで流行りの“裏切り”や“復讐”など、荒唐無稽なストーリーはフィットしないだろう。日曜午後10時というエンタメが求められる枠に合わない内容なことと、展開の遅さが視聴者離れを招いたのかもしれない。
次回は、良詫と離婚し、家族とも距離を置いているという母・福子(矢田亜希子/47)の登場で、紀子ら多良山家の過去が見えてきそうだ。そうなれば、父と子の再生の物語にも、はずみが着くのだろうが、第4話でそれでは、ちょっと遅かったかもしれない。
(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。