■大きく変わった「重要な出演者」
前出の制作会社関係者が話す。
「『ふしぎ発見!』の世帯視聴率はおよそ6~7%。テレビ各局が重視している13~49歳のコア視聴率も2%前後です。他局と比べると数字は厳しく、非常に良質な番組でありながら、近年はなかなか話題にもならなかった。そのため、大幅なテコ入れを図られたようです。
ただ、MCの交代とクイズのルール変更だけでなく、もう1つ大幅に変わったところがあるんですよね」
大きく変わった点。それは――。
「番組独自のリポーターが海外取材をしてスタジオにクイズを出題する“ミステリーハンター”です。この枠は女優・俳優やタレント、モデル、アナウンサーなどが担当。売り出し中の若手や、失礼な言い方をすればそこまで売れっ子というわけではないタレントがその役を務めることが多かったのですが、このミステリーハンターのグレードが明らかに上がっています」(前同)
6月24日放送回(第1676回)では、元SKE48、AKB48、乃木坂46のメンバーでもあった女優の松井玲奈(31)が出演。『ハリーポッター』シリーズの大ファンである松井が東京にあるテーマパークだけでなく、舞台となっているイギリスにも飛びロケに挑む。
《イギリスには初めて行ったので、ロンドンのイメージは映画などで見た印象しかなかったのですが、歴史を感じる建造物も残っていてとても素敵だなと思いました》
と、松井はコメントを寄せている。ちなみに、松井が「ミステリーハンター」として出演するのは、2013年以来10年ぶりである。
そして、その前週6月17日放送回(第1675回)には森山未來(38)、さらに6月10日放送回(第1674回)には安田顕(49)と、豪華な一流俳優がミステリーハンターに名を連ねているのだ。
「今後は、一流俳優、人気タレントがミステリーハンターを務めていく方針だと言いますね。当然ですがそういう方々はファンが多く、興味を持って視聴してくれる人も増えますよね。また番組にも“格”が加わります。
そこに、『好きなワイドショーの司会者ランキング』で1位に輝いた、月曜から金曜までの午後帯の情報番組『ゴゴスマ』で好感度の高い石井アナの軽快なトークが入ってくる。こうしたリニューアルで、番組人気の回復を狙っているのでしょう。『世界ふしぎ発見!』はあと3年で40周年を迎えますが、それまでに視聴率を徐々に上げてくるかもしれませんね」(前出の制作会社関係者)
日立による「この木なんの木」のCMも込みで愛されている長寿教養クイズ番組『世界ふしぎ発見!』。ここから大逆襲となるか。