ジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題は、今年3月にイギリス公共放送のBBCがドキュメンタリー番組『J-POPの捕食者:秘められたスキャンダル(Predator:The Secret Scandal of J-Pop)』を放送して以降、ジャニーズ事務所を揺るがすほどの大きな事態に発展している。
毎週のように元ジャニーズJr.が顔出しで『週刊文春』(文藝春秋)に過去の被害を告発しているが、俳優で音楽家の服部吉次氏(78)が7月4日と5日発売の『日刊ゲンダイ』に小学生のときにジャニー氏から受けた被害を告白し、世間に今まで以上の衝撃が走っている――。
服部氏は『別れのブルース』、『東京ブギウギ』、『銀座カンカン娘』などの和製ポップスで知られる国民栄誉賞受賞作曲家・服部良一氏(享年85)の次男で、兄は『ザ・ベストテン』や『クイズ100人に聞きました』(ともにTBS系)のテーマ曲を手掛けた作曲家の服部克久氏(享年83)だ。
10月2日スタートのNHK連続テレビ小説『ブギウギ』は『東京ブギウギ』などを歌った笠置シヅ子さん(享年70)をモデルに、趣里(32)演じるヒロインの花田鈴子が困難を乗り越え、人々に勇気と希望を与えていく姿を描く。
同作で草なぎ剛(48)が演じることが明かになったばかりの大阪生まれの作曲家・羽鳥善一のモデルこそ、服部氏の父・良一氏なのだ。
【キャスト発表 第4弾💃】
— 朝ドラ「ブギウギ」10月2日スタート (@asadora_bk_nhk) July 3, 2023
羽鳥 善一(はとり ぜんいち)役 #草彅剛
モデルは大阪生まれの作曲家の服部良一氏。「東京ブギウギ」「青い山脈」などの名曲を世に生み出す。上京した鈴子の才能にほれ込み、鍛え上げて一流の歌手へと成長させる。
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■朝鮮戦争勃発後にジャニー氏が「服部家」に出入りするように
ジャニー氏と、服部吉次氏の父・良一氏の出会いは1950年にさかのぼる。当時、良一氏は笠置さんとともにアメリカ巡業ツアーを敢行。ロサンゼルス公演の会場となったのは高野山ホールという高野山真言宗の直営ホールで、当時の高野山真言宗米国別院の第3代主監が喜多川諦道氏だったという。この人物こそがジャニー氏の父親だ。
ジャニー氏は当時19歳、姉のメリー喜多川氏(享年93)とともにコンサート会場を駆け回るなど、接待役として活躍したそうだ。
そういった縁があり、同じ年の6月に朝鮮戦争が勃発するとジャニー氏はアメリカ国民として徴兵され、従軍することになったというが、東京・代々木にあった進駐軍宿舎に住んでおり、土産を持参して服部家に出入りするようになったと服部氏は振り返っている。