■平野&神宮寺と新生キンプリ「過剰忖度」がもたらす“ツケ”

 制作会社関係者はこう言う。

「合流を報じている番組もあるわけで、局として扱うのが“NG”というわけではない。そうなるとますます、ジャニーズタレントが出ている番組ではTOBEが“タブー”であることが浮き彫りになります。

『サンデーLIVE!!』と『シューイチ』は、明らかに制作サイドの忖度。ジャニーズ事務所側の指示ということではなく、スタッフ側が”他の番組でもやるし、わざわざジャニーズタレントが出演する番組で取り上げなくていい”という判断をしたのでしょう」

 ワイドショー関係者は、「2019年7月、元SMAP3人のテレビ出演に圧力をかけた疑いがあるとして公正取引委員会がジャニーズ事務所を注意したことは無視できない」と話す。

「SMAPは16年末で解散し、17年に草なぎ剛さん(49)、香取慎吾さん(46)、稲垣吾郎さん(49)の3人が独立しましたが、彼らが出演していた地上波の番組は次々に終了。あまりにもあからさまな事態に、一般視聴者の間でもジャニーズ事務所が局に圧力をかけたのではないか、と噂されるほどでした。

 当時ジャニーズ事務所は、“弊社がテレビ局に圧力などをかけた事実はない”“今後は誤解を受けないように留意したいと思います”と火消しに必死でしたが、公取委がメスを入れたのは大きな反響を持って受け止められました」

『新しい地図』の3人が、民放の地上波番組に姿を現すまでに、さらに数年の時を要した。しかし、ジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題で揺れる今、ジャニーズ事務所がTOBEの活動に横やりを入れるのは現実的ではないという。前出のワイドショー関係者が続ける。

「今後、平野さんや神宮寺さんが新曲を出したとします。平野さんのインスタグラムのフォロワーは10日18時時点で279万人、神宮寺さんは179万人。キンプリはインスタを21年6月2日に開設して234万フォロワーであることを考えると、辞めた2人の影響力がいかに大きいのかがわかります。そんな大人気タレントをメディアが無視するという行為は、誰の目から見ても不自然なのは間違いない。

 たとえば彼らが、新生キンプリ、または他のジャニーズグループが出るからといって各局の音楽番組に出演できないとなると、ファンから強く非難されるのは、ジャニーズ事務所も分かっている。ありえないことでしょうが、圧力をかけたことが見え透くと、他グループのファン離れも引き起すなどツケが回ってくるのは間違いないことですからね。

 ジャニーズタレントが出演する番組サイドとしても、今後、ファンにいぶかしがられる番組作りが最も悪手であることを強く認識してやっていくことになるのでしょうね……」

 逆にいえば、“辞めジャニ”にもきちんと触れることで、テレビ局や事務所に対する印象もアップするということ。今後の対応次第ということか――。