8月4日午後、国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会のメンバー2人が東京・内幸町の日本記者クラブで会見を行なった。同部会は7月24日から8月4日の間にジャニーズ事務所のジャニー喜多川前社長(享年87)の加害疑惑についても元タレントなどに聞き取り調査を行ない、4日の報告となった。

「ジャニー氏の問題では、“タレント数百人が性的搾取と虐待に巻き込まれるという深く憂慮すべき疑惑が明らかになった”とし、さらにジャニーズ事務所が作った外部の専門家による再発防止特別チームに対しても、“その透明性と正統性に疑問が残っている”としました。また“ジャニーズ事務所のメンタルケア相談室による相談希望の被害者への対応も不十分という報告がある”と述べるなど非常に厳しい言い方でしたね。

 メディアの“もみ消し加担”も言及され、想像以上の踏み込んだ会見。作業部会は来年6月、人権理事会に報告書を提出する予定です。この会見を受けて、世間からのジャニーズに対する目はより厳しくなっていくのは間違いない。ジャニーズ事務所は作業部会の会見を受けて《見解を厳粛に受け止め、被害を申告されている方々と真摯に向き合い、丁寧に対話を続けたいと考えている》とコメントを出しています」(夕刊紙デスク)

 この状況に、ネット、SNSには、《事務所は反省してるとは全く思えない。 社長はあんなVTR1本で済ませてるし、TVもジャニーズ祭り。24時間TVのメインキャラクターをやるなんて信じられない!》《タレントも早めに移籍すべきだと思います》《責任の自覚が無いジャニーズ事務所は解散すべき》といった厳しい声が殺到している。

 そんななか、毎回ジャニーズタレントが必ず出演する『ミュージックステーション』などでジャニーズ事務所ととても深い関係のあるテレビ朝日は、ある番組について頭を悩ませているようで――。

 民放キー局関係者は話す。

「テレ朝では2001年から2009年(第1期)、2018年から現在(第2期)にかけて、ジャニーズJr.たちが活躍するバラエティ番組『裸の少年』が放送されています。後の売れっ子デビュー組も多く出演していた番組で、第2期以降は、ジャニーズJr.内ユニットでも特に人気のHiHiJets美 少年(※開始当初は『東京B少年』)がメインの番組となっています。

 今年4月8日放送回からは“東西から次世代のジャニーズJr.が集結し毎週さまざまなテーマで対決する”というコンセプトの『♯裸の少年(はだかのしょうねんしゃーぷ)』へと改題されましたが、もう1度改題するべきか否か、会議の度にスタッフが検討しているといいます。理由はやっぱり、“ジャニー氏の闇”を連想させるからですよね……」

 NHKの『ザ少年倶楽部』と、テレ朝の『裸の少年』。この2つはジャニーズJr.を象徴する番組として親しまれてきたが、ジャニー氏の加害問題が本格的に報じられた時期から「よく考えたらタイトルが……」という声がSNSに多く寄せられるようになってしまった。

『裸の少年』の場合、タイトルを『♯裸の少年』に改題したのが、イギリスの公共放送BBCが現地時間3月7日に『J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル(原題:Predator:The Secret Scandal of J-Pop)』を放送し、日本でも3月17日に東京・丸の内で試写が行なわれた直後だった。