台風の発生件数が年間で一番多いと言われる8月。8月1日には台風6号が沖縄本島を暴風域へと巻き込んだ。「今後も大雨や暴風をもたらす勢力の強い台風が日本列島に上陸する可能性が高い」と語るのは気象予報士の原田雅成氏だ。
「日本に来る台風は赤道付近で発生しています。従来であれば、日本列島に上陸するタイミングでは、勢力は落ちるものだと見られていました。しかし、地球温暖化の影響で海水温が上昇。結果、台風のエネルギー源である大気中の水蒸気量が増加した。すると、日本列島に近づいても台風の勢力が衰えない。50メートル以上の風速を巻き起こす猛烈な台風は今後も増えると見られているんです」(前同)
地球温暖化が続く限り、台風の“狂暴化”には歯止めはかかりそうにもないというわけだ。
一方、台風6号で人々の注目を集めたのがその経路だ。沖縄近海で動きが停滞。そのまま中国大陸へと向かうかと思われたが、沖縄本島へと急激に方向転換。お盆休み前には九州地方の西側を中心に水害などをもたらすと推察されている。この6号が“迷走”した理由はどこにあったのか。
「地上から上空にかけて広がる太平洋高気圧から出てくる風に乗って台風は動きます。しかし、太平洋高気圧の張り出しが弱くなったことで動きが停滞。ゆっくり東側に旋回し、沖縄本島を直撃するという迷走ぶりを見せました」(前出の原田氏)
そんな台風6号のあとに続くのが台風7号だ。お盆休みに日本列島を直撃すると目される台風7号の進路予想を原田氏に尋ねると、返ってきたのは驚きの答えだった。