■松下の“沼”再び?

 前出の制作会社関係者が続ける。

「『silent』の人気の要因の1つは、“若年発症型両側性感音難聴”を患った青年・想を演じた目黒さんにありました。彼の切ない演技が、主演の川口さんや、想の友人で主人公の現在の恋人役の鈴鹿さんとの相乗効果で、多くの視聴者を泣かせた。今回は松下さんが、“2番手”のポジションでその役割を担うのかもしれません。“女性の引き立て役”に定評のある松下さんだけに、期待したいところですね」

 松下は2019年後期のNHK連続テレビ小説スカーレット』で戸田恵梨香(34)演じるヒロイン・川原喜美子の夫・十和田八郎を好演した際の、強い妻に押されながらも繊細で優しさをにじませる演技で大ブレイク。“八郎沼”というワードが生まれるくらい人気を博したが、その後も前述の『合理的』の天海や、『最高の教師』の松岡など、強い主人公を引き立てる役で人気を築いてきた。

「視聴率女王の多部さんと、引き立て役として高い評価を得、また多数の女性ファンを持つ松下さん。この2人が共演するなら、相乗効果で数字は伸びるはず。

 そして、『silent』の視聴率では何より、今、業界で最重要視される13歳から49歳までのコア視聴率が5%ほどと抜群に高かったんです。コアが高ければ単価の高い良いCMが入ってきます。不調が言われるフジテレビ上層部は、多部さん主演で松下さんの出演も噂される『いちばんすきな花』にも『silent』のようになってほしいと、強く願っているはずですよ」(前同)

 多部演じる主人公の“潮ゆくえ”以外に、春木椿、深雪夜々、佐藤紅葉という3人の主人公の名前のみ明かされている『いちばんすきな花』。ナンバーワン売れっ子俳優・松下の活躍は?