「新型コロナウィルス」――。

 通勤通学のための電車やバスの中でマスクが必須だった時代は、はるか昔のことかのように感じられる今日この頃。行動制限は緩和され、行楽地の宿泊街は人々で溢れかえっている。しかし、ウイルス自体がこの世から消え去ったわけではない。ウィズコロナ社会の現状を厚労省担当記者が話す。

「新規感染者の数は今、増加を続けています。7月からは“第9波”に突入。8月18日に行なわれた厚労省の発表では、8月7日から8月13日の期間での新規感染者数は6万7700人。お盆休みを挟んだ8月25日の最新結果だと6万7070人と、感染者数は横ばい状態が続いている」

 人と人との触れ合いや、移動が増える大型連休も相まってか、コロナウイルスの感染者数は一向に減る気配を見せないのである。その背景には強い感染力を持つ変異株の存在がある。厚労省健康局の担当者が語る。

「世界中のコロナ感染者の内、21%ほどが“EG・5”と呼ばれる変異株に感染していると見られています。このEG・5の感染者数は国内でも増加しており、今後も罹患者の数は増えていくのではないでしょうか」

 世界中で猛威を振るわんとしているEG・5。通称「エリス」と呼ばれる変異株である。エリスにはどのような特徴があるのか。

「従来のコロナウイルスに比べて免疫から逃れる力が強いと指摘する人もいる一方で、他の系統とも変わらず、従来型のワクチンが効果的だとの意見もある。まだ、十分には理解が進んでいないというのが率直なところです。しかし、重症化のリスクが高いとの報告は今のところ出ていません」(前同)