石川県の中心部に位置する、河北郡津幡町。人口3万6000人ほどの小さな街に衝撃が走ったのは8月16日のことである。

 地元紙記者が明かす。

「夏の風物詩として県内でも知られているのが、夏季1か月限定でオープンする湧き水を使った“大滝観光流しそうめん”です。

 スタート日である7月23日には700人以上が訪れ、レールの上を流れていく流しそうめんに舌鼓を打っていました。しかし、8月11日以降に食事をした人が次々、下痢や発熱などの症状を訴える事態に。集団食中毒状態で患者さんは93人に上り、店舗も緊急閉店。まだまだ、症状を訴える方は多く、今後も患者さんは増えると思われます」

 コロナ禍のあおりを受け4年振りの開催となった流しそうめん。食中毒の原因はなんなのか。

「症状を訴える患者が続出したことで、保健所が調査に乗り出した。結果、流しそうめんに使う湧き水の原水から、食中毒の原因となるカンピロバクターが検出されました。通常、流しそうめんのオープン前に水質調査をするのですが、2023年は7月12日に一帯を大雨が襲ったことで調査ができなかったのです」(前同)