吉本興業に所属するお笑いコンビ・ガリットチュウ福島善成(45)が9月2日(日本時間3日)、米国ラスベガスで開催された「ワールドマスター柔術選手権」に出場し、「マスター4(46歳~50歳)青帯ライト級(76kg以下)」で優勝した。レベルを示す帯の色は、上から順に黒、茶、紫、青、白の5段位。

 スポーツ紙記者が明かす。

「ワールドマスター柔術選手権は世界最大の柔術の祭典で、国際ブラジリアン柔術連盟(IBJJF)主催、30歳以上を対象にした大会です。

 柔術世界大会優勝を果たした福島さんの他にも俳優・玉木宏さん(43)がマスター3(41歳~45歳)の青帯フェザー級(70kg以下)に出場、1勝はしたものの2戦目で敗退。また元V6で俳優の岡田准一(42)はマスター3の茶帯ライトフェザー級(64kg以下)に出場し、準々決勝で惜敗しました」

 3人は以前から格闘技に取り組んでいる。岡田は『SP 警視庁警備部警護課第四係』をきっかけにカリとジークンドーに取り組み、現在ではインストラクター認定の力量。ブラジリアン柔術では、全日本ブラジリアン柔術選手権4連覇・世界3位の橋本知之氏に指導を受け、2022年に茶帯となっている。

 15年以上ボクシングを続けている玉木は、岡田と同じ橋本氏の指導の下、19年8月からブラジリアン柔術を開始。福島は中学・高校の6年間柔道漬けで、柔道二段の実力派だ。22年のワールドマスターで「マスター3 青帯ライト級」で3位、23年7月のIBJJFアジア柔術選手権では「マスター4 青帯ライト級」で優勝している。

 そんな彼らの姿を、専門家はどう見るのか。総合格闘家で、ブラジリアン柔術黒帯保持者の青木真也氏に話を聞いた。

 まず、「ブラジリアン柔術」という格闘技について。

「トップクラスでしのぎを削る大会もあるんですけど、趣味としても人気があります。ブラジリアン柔術は、もともと日本で柔道をやっていた人がブラジルに渡って、そこで伝えたものが柔術となり、それが競技化されたもの。

 寝技主体で打撃がないので、怪我のリスクが少なく、ハッキリ言えば格闘技として敷居が低い。また、ブラジリアン柔術には競技としての一面とは別に、技を上手にこなす“習い事”としての側面も大きく、スクールビジネスが成立しやすいんです」

 芸能人やビジネスマンが、ブラジリアン柔術に熱中する理由もあると青木氏は続ける。

「“こうしたらこうなる”という、勝つための理屈がわかりやすい。ビジネス的な考え方を適用しやすく、才能に左右される割合が少ない。

 今回、福島さんたちが出ていた大会は、レベルや体重・年齢で部門が分かれていて、世界大会といえど、基本申し込めば出られる。誰でも挑戦できて達成感も得られる、いい趣味ですよ」