両親に向精神薬を服用させ、自殺を手助けしたとして、自殺ほう助の罪で起訴された歌舞伎俳優市川猿之助(本名・喜熨斗孝彦)被告(47)の東京地裁での初公判が、10月20日に決定した。

 起訴状によると、自殺を手助けするため、東京都目黒区の自宅で5月17日、父親で歌舞伎俳優の市川段四郎さん(享年76)と、母・喜熨斗延子さん(享年75)に向精神薬を服用させ、死亡させたとされている。

 事件の発生時は猿之助が座長を務める歌舞伎『市川猿之助奮闘歌舞伎公演』の開催期間中だった。突然の座長の逮捕に一座は騒然。それでも、いとこで歌舞伎俳優・市川中車(香川照之・57)とその息子である市川團子(19)が代役を務めあげ、公演は無事フィナーレを迎えた。

 その一方で、猿之助被告が容疑者役で出演していた、天海祐希(56)主演の映画『緊急取調室 THE FINAL』の6月16日に予定されていた公開は延期に。公開予定はその後も未定のままになっており、“お蔵入りの危機”ともささやかれた。一部スポーツ紙などの報道によると、早ければ12月にも撮り直しがスタートするというが、配給元の東宝からの正式発表はないままだ。

「テレビ朝日で4シーズンにわたって放送された人気ドラマの完結版。当然、待ち望んでいたファンや関係者も多かった。同作は天海さん演じる主人公の捜査官と、容疑者が取調室で繰り広げる心理戦が見どころ。今回、猿之助被告は内閣総理大臣役で天海と対峙するシーンも多いことから、出演シーンカットなどの対策は取れず、降板。代役での追加撮影しかなかった。

 当初、代役には、2022年8月発売号の『週刊新潮』(新潮社)で、銀座のホステスへの加害報道でテレビから姿を消した、香川さんの名前も急浮上。猿之助被告に息子の歌舞伎界入りで恩義を感じている香川さんが引き受けるのではと思われたのですが……」(制作会社関係者)