■最新映画で見せた新境地の演技
【以下、劇場版『ミステリと言う勿れ』のネタバレを含みます】
「ネタバレ厳禁のミステリー映画なので多くは語れません。しかし、本作は松下さんが役者としてさらに進化を見せた作品であることは間違いないでしょう」
そう話すのは、本作を鑑賞した映画ライターだ。
「朝晴はいかにも“優しい親戚のお兄さん”みたいな雰囲気で、まだ子どもの汐路が恋心を抱くのも納得のキャラクターでした。こうした柔和な役を松下さんにやらせると、本当に説得力があります。弁護士志望で知的な感じも、非常にマッチしていました。
それだけに、途中で見せたとあるシーンの演技に、多くの観客が息を呑んだことでしょうね……」(映画ライター=以下同)
原作ファンでもある松下はパンフレットにて、朝晴を「上流階級に育った人間で、その中で当たり前の優しさを持って普通に相手に接することができるキャラクター」と解釈。一方で原作を読んで引っかかっていた「寂しげな表情」の奥底に何があるのかを考えて演じたという。
その役作りが十二分に反映された素晴らしい演技――松下を目当てで映画館に足を運んだ観客からは、
《演技にぞっとした…》
《萩原利久くんの広島弁、町田くんのインテリ眼鏡、松下洸平くんの見たことない演技…ネタバレ回避で言っても沢山の見どころあるぅ~~~》
《松下ファンとしては朝ちゃん、やばくなーい?(語彙力)ぞわぞわーっとしたわ。こういう役、好きだ》
といった声が、SNSにも多く寄せられている。
「あまりに迫真の演技で戦慄しましたね。これまでの松下さんは温厚で優しいイメージが強くて、視聴者にもそれが求められている部分がありましたが、“役者・松下洸平はそれだけでは終わらないぞ”という将来への期待を強く感じさせましたね。菅田さんと共演できたことも、大きな財産でしょうね」
松下と菅田は今回が初共演だが、
「整くんはセリフ量がとても多いじゃないですか。それを覚えてしゃべるだけではなく、きちんと意味を持たせてしゃべる菅田くんの芝居の向き合い方がとても勉強になりました」
と、松下は9月15日に『フジテレビュー!!』にコメントを寄せている。
「これまでのイメージを覆すゾッとする演技で、10月からの『いちばん好きな花』で松下さんが信用できなくなってしまいそうな感じはあります(笑)。
松下さんが映画『ミステリと言う勿れ』で役者として一皮剥けたのは間違いない。同ドラマは興行収入50億円突破を目指せる大ヒットスタートも記録しているし、連ドラ『いちばんすきな花』を前に、松下さんは役者として大きな転換期を迎えたのではないでしょうか」
新境地の演技で観客を震え上がらせた松下。大注目ドラマ『いちばんすきな花』で“みんなの好きな松下洸平”に戻るのか――それとも新たな一面を見せる?