■岸の継続出演が『DASH』の大きなメリットに

「国分さんはテレ東の番組審議会の委員の顔も持っているだけに、大きな決断ですよね。

『テレ東音楽祭』のスポンサー企業が、サントリーホールディングスや花王など、ジャニーズ事務所との契約見直しを公表した大資本の大手企業ばかりであることが大きく影響していると考えられています。

 テレ東は他局より小規模で資本も少ないですが、そんな局さえジャニーズ起用に難色を示している。『鉄腕DASH』を放送する日テレのような主要キー局には、今後さらにジャニーズタレントに対して厳しい判断が迫られるのは間違いないでしょう」

 9月15日時点で『DASH』のスポンサー企業の意向は、以下の通り(『時事通信』より)。

・任天堂:今後のスポンサー継続について検討

・キリンHD:今後の番組については検討中

・ヤマト運輸:出演者に関係なく9月末で契約を終了

・ENEOS:救済と再発防止策を注視し適切に対応

・三菱電機:現在、検討している。 

 また、『DASH』のスポンサーにはジャニーズ事務所に“絶縁宣言”をしたアサヒも名を連ねている。国民的番組の『DASH』の絶体絶命のピンチ――そんな中であった番組公式X(ツイッター)の自己紹介欄の意味深な変更だったのだ。

「これまでは出演者名が明記されていたのに、《#TOKIOほか仲間たち》になったと。これはつまり、ジャニーズを辞める岸さんのまさかの番組残留があるのでは――とささやかれているんです」

“ジャニーズはNG”――各企業がそう見る今だからこそ「退所後の岸をそのまま継続出演させる」ことには、非常に大きいメリットがあるという。

「これまで『DASH』のレギュラー出演者は専門家を除けば、実質“ジャニーズ縛り”でした。しかし、岸さんを残すことで、“今後はジャニーズタレント以外も出演させますよ”“ジャニーズありきの番組ではありませんよ”と、企業サイドにアピールできるんです。

 岸さんはその人柄から、視聴者はもちろん、出演者、スタッフからも抜群に評判が良く、退所発表時も“叶うならずっと起用し続けたい”という声も多かった。

 そして、今、テレビ局にとってマイナスポイントに転じた“ジャニーズタレント”の肩書も、9月末で消滅します。番組の面白さ的にも、視聴率的にも、スポンサーに寄りそう意味でも、日テレは岸さんを『DASH』から降板させる理由がないんですよ。

 番組ではまだ岸さんの卒業は明言されていません。急転直下起きたジャニーズが存亡の危機に陥るという業界の大変化――これは、冗談抜きで、退所後の10月以降も、何食わぬ顔で岸さんが『DASH』に出ているということがあり得る感じになってきたのではないでしょうか――」

 昨年はスケジュールの都合で果たせなかった「収穫した初米をみんなで食べる」を、岸は今年こそ達成できるのかも――。