■宿泊予約の段階で100%キャンセル料を請求のサイトも

 よさそうなホテルが見つかったものの「予約サイトがどうも怪しい」と感じた場合、どうすればよいのか。

「どうしても心配なら、直接、宿泊を希望するホテルに連絡するのが一番ではないでしょうか。もしも予約サイトの情報にミスや虚偽記載があるなら、ホテルに問い合わせした時点でわかるはずです」(前出の鳥海氏)

 東京都内で生活する人々がサービスを受けた時に起きたトラブルの相談窓口となっている、東京消費者生活総合センターの高村淳子相談課長は、「予約サイトの利用規約(約款)がトラブルを未然に防ぐポイントになる」と指摘する。

「旅行予約サイトを利用して予約する前に、そのサイトの利用規約(約款)の記載事項にしっかりと目を通しておいてください。万が一、旅行先でトラブルになった時は、この利用規約に則って事後対応をすることになる。

 特に海外に拠点のあるサイトの場合は国内と違い、宿泊の予約をした段階でキャンセル料が100%発生する、という無茶な規約の報告もありました。まずは、手続きをする前の情報収集がトラブル回避の第一歩ではないでしょうか」

 楽しみに行く旅先でのトラブルなんてまっぴらご免。しっかりとリスクヘッジしてから出発しましょう!

鳥海高太朗 とりうみ・こうたろう
1978年、千葉県生まれ。航空・旅行アナリスト。帝京大学理工学部航空宇宙工学科非常勤講師。航空会社のマーケティング戦略を主研究に、自らも国内外を巡りながら体験談を中心に各種雑誌・経済誌などで執筆している。著書に「コロナ後のエアライン」(宝島社)などがある。YouTubeチャンネル「PTA鳥ちゃんねる」を配信中。