■史実から“ジャニー氏”が登場する可能性が……

 そして、そこで良一氏と笠置のために通訳も兼ねて甲斐甲斐しく身の回りの世話をしていたのが、ジャニー氏とメリー氏だったのだ。

 1993年に良一氏が亡くなった際の葬儀では、ジャニー氏とメリー氏が親族席に座ったこと、良一氏が愛用していたピアノはジャニー氏にプレゼントされて、ジャニーズ事務所の歌手の舞台で使われていたことを、吉次氏の兄で、良一氏の長男である服部克久氏は2016年に『私の履歴書~服部克久』(日本経済新聞)で明かしている。

「笠置さんは1914年生まれなので、1950年は35歳前後。 “ブギが大成功して、海外公演も行った”という話を、笠置シヅ子の生涯を描くうえで外すのは非常に難しいですよね。

 ただ、朝ドラはあくまでも史実を元にしたフィクションのため、そのまま描くことはないし、さすがにジャニー氏を出せるとは思えません……。すでに、“ジャニー氏はどうするのか”という声が、SNSでも上がり始めてしまっていますね」(前出のテレビ誌編集者)

『ブギウギ』の放送前から、

《趣里さん好きなんだけどジャニー喜多川っぽい人が出てくるんでしょ…結局どうしたのかしら》
《この時期に笠置をモデルにした朝ドラを始めるとは。きっと、あくまでモデルであってフィクションですと良い話に仕立てるのだろう》
《(戦後、アメリカへ渡った服部良一氏の通訳面倒をみたのがジャニー喜多川…)そこのところは描くとは思えないが…因果なものやな…》

 すでに、そんな声は非常に多い。

「バッサリとカットしていても、史実を知っていればどうしてもジャニー氏を想像してしまうし、NHKでは朝ドラの内容にちなんで、歴史や人物にフォーカスする企画をやることも多い。『ブギウギ』を担当していて登場人物の子孫である服部隆之氏にも、当然触れるでしょう。そうなった場合も、視聴者の頭にちらつくのはジャニー氏と服部家の関係なわけで……本当に間が悪かったとしか言えません」(前同)

 放送前から思わぬ形で“爆弾”がうごめいている『ブギウギ』。はたして、どのような脚本になるのか――。