■音楽シーンで取り残されるジャニーズ事務所

「これまでジャニーズ事務所は、音楽番組などで自社所属グループが“埋もれる”のを嫌がり、競合する男性グループとの共演は基本的にNG。最近でこそチラホラ共演するようになりましたが、それでも韓国アーティストにはシビアで、出演させないようテレビ局に“圧力”をかけていたことが知られています。

 一方で、最近はジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題で、多くのスポンサーがジャニーズタレントが出演する番組へのCM出稿を渋るようになり、関連して局側もジャニーズ離れ。絶対的な存在だったジャニーズ事務所の崩壊が、急速に進んでいます。

 実際、これまでジャニーズ勢の独占状態だった『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)では、9月29日放送回のジャニーズ組はSexy Zoneのみ。BE:FIRSTが初出演し、話題をさらいました。

 22年末はKing&Princeを筆頭にSnowManSixTONESなにわ男子関ジャニ∞KinKi Kidsら6組が出演したNHK紅白歌合戦も、ジャニーズ枠は激減することが確定視されています」(民放キー局関係者)

※画像はSKY-HIの公式X(ツイッター)『@SkyHidaka』より

 ジャニーズ事務所の東山紀之新社長(56)は9月7日の会見で、他事務所所属アーティストへの忖度は「必要ない」と明言。しかし、10月2日に行なった会見で「ジャニーズ事務所」は解体、所属タレントは新会社とのエージェント契約になると発表したものの、その実態は未だ固まっていない。

「被害者の救済に対して、ジャニーズ事務所はあらゆることが後手に回り、会見を行なえば具体性のなさや手際の悪さに批判が殺到する始末。そうやって右往左往している間に、滝沢氏が粛々と地盤を固めている感じにも見えます」(前出の民放キー局関係者)

 事実、IMP.は8月18日に配信シングル『CRUISIN’』でデジタルデビューすると、オリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキングで1位を獲得。9月15日には早くも2曲目となる楽曲『IMP.』をリリース。11月8日には、その2曲に加え新曲も収録した1stシングルを発売する。

「かつては、ジャニーズ事務所に所属していたこともあるSKY-HI氏や滝沢氏ですが、彼らが現在他事務所と交流を持っていることこそが“当たり前”。ジャニーズ事務所も、今後は新会社を設立することでエージェント制が導入されますし、他事務所との交流も積極的になるのかもしれません。

 しかし、10月2日の会見で運営会社が会見場に”指名NG記者リスト”を持ち込んだことからも分かるように、ジャニーズ事務所はまだまだ大迷走中。この様子を見ている限り、新体制に移行したとて事務所の時代錯誤ぶりは変わりそうもない。ジャニーズ事務所の時代遅れ感だけが浮き彫りになっていますよね」(前同)

 他の男性アーティストたちが着々と新しい世界を作り上げているなか、すっかり取り残されているジャニーズ事務所。見切りをつけて退所するグループが出ないといいが……。